外国人建設就労者受入事業について
こんにちは。
外国人人材紹介サービス
(株)TOHOWORKの和田です。
今日の気になるニュースと言えば、現在発生している台風14号の進路でしょうか。
まだ進路が確定していないようですが、今回の台風は大雨の被害をもたらすものになる可能性があるとニュースで見ました。
先日、九州だったと思うのですが、土砂崩れが原因でベトナム人技能実習生が行方不明になりその後の情報は分からないですが、SNSなどでもまだ見つかったという投稿は見ていません。
台風は直撃を避けられても大雨などで必ず被害者が出ています。
備蓄品など台風に備えた事前の準備をされる方はかなり多くなっていますが、住んでいるところが海や川、山のふもとなど危険な場所に住宅などがある場合はその場から離れることも今後は考えたほうがいいのかもしれません。
今回の台風で被害者が誰も出ないことを心から願っています。
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|外国人建設就労者受入事業について
震災からの復興を推進している間に東京オリンピック・パラリンピック関連施設の整備事業等が重なったため、建設需要は一時的に増大しています。
これに対応するため、緊急かつ時限的な措置として、即戦力となる外国人材の活用促進を図ることになりました。
こうして2015年4月から始まったのが、「外国人建設就労者受入事業」です。
一時的な需要増に対応するための措置ですので、この制度には期限が設けられています。
具体的には、新規の受入れは2021年3月までとなっており、その2年後の2023年3月で終了の予定です。
即戦力となる外国人材としては、受け入れる職種・作業の技能実習を2号まで修了している者が、これにあたります。
受入れ可能な業種は技能実習と同じ25職種38作業となっていますので、実質的に「技能実習の延長」と考えることもできるでしょう。
ただし、在留資格は「特定活動」になります。
そして、特定技能とは異なり、試験の合格によって技能者としての要件を満たせる制度はありません。
時限措置ということもあり、在留期間の上限は2年間となっています。
ただし、技能実習2号を修了後に帰国していて、帰国後1年以上経過してから再入国する場合は、上限が3年となります。
なお、技能実習制度と同じように受入建設企業への監査や訪問指導が必要となりますが、この監査等は、国土交通大臣の認定を受けた「特定監理団体」が実施します。
また、受入企業についても、「適正監理計画」を作成して国土交通大臣の認定を受けることが、この制度を活用する条件となります。
適正監理計画の主な認定要件は、建設特定技能受入計画の要件と共通する部分が多くあります(おそらく、受入計画の要件を定める際に、適正監理計画を参考にしているのではないでしょうか)。
認定要件の一項目である「受入建設企業の要件」としては、やはり労働関係法令の順守などが求められています。
また、受入人数の上限や日本人と同等額以上の報酬支払なども、特定技能と同様に定められています。
なお、特定技能の創設に伴い、建設キャリアアップシステムへの事業者および技能者の登録や、月給制による報酬の支払などが、2020年1月から適正管理計画認定の要件に追加されました。
適正監理計画に特有の要件として、「過去5年間に2年以上適正に建設分野技能実習を実施した実績があること」というものがあります。
つまり、受入建設企業についても、技能実習生を雇用した経験が求められているのです。
さらに、事業の適正な実施を実現するために、一般財団法人国際建設技能振興機構(FITS)が設立されました。
FITSは特定監理団体と受入建設企業を個別に訪問して、巡回指導を行います。
また、外国人建設就労者に対しては、母国語ホットライン窓口を設置して、中国語・ベトナム語・インドネシア語・タガログ語および英語による相談を受け付けています。
この点については、技能実習制度における外国人技能実習機構と似たような役割といえるのではないでしょうか。
ちなみに、特定技能の制度においては、FITSは国土交通省の委託を受けた「適正就労監理機関」として、建設分野の受入企業に巡回訪問を行うことになっています。
(参考)特定技能・技能実習・外国人建設就労者受入事業に関係する「機構」
名称 | 国際研修協力機構 | 国際建設技能振興機構 | 外国人技能実習機構 | 建設技能人材機構 |
略称 | JITCO | FITS | OTIT | JAC |
法人の種別 | 公益財団法人 | 一般財団法人 | 認可法人 | 一般社団法人 |
設立日 | 1991/10/1 | 2015/1/15 | 2017/1/25 | 2019/4/1 |
特定技能 | 〇 | 〇 | ||
技能実習 | △ | 〇 | ||
建設就労者 | 〇 |
※〇は関係していることを、△は一部関係していることを示す。