従業員としての日本人と外国人の違いを知る②
こんちには。
外国人人材紹介サービス
株式会社TOHOWORKの和田です。
天気予報によると、今晩から東京の天気は下り坂で明日も雨のようです。
寒さが和らいでくれればいいですが、冷たい雨の予報だそうですね。
みなさんも体調の管理をしっかり行ってください。
今から春が待ち遠しいです。
さて、今日のテーマは昨日に引き続き「日本人と外国人の違い」パート2です。
外国人雇用の際に日本人雇用と同じ感覚で雇入れていると色々な壁にぶつかってしまいます。
柔軟に広い視野を持って外国人を見てあげられるようになれば外国人雇用の意義がさらに増すものとなるでしょう。
|CASE STUDY 中国人社員に辞められて事業頓挫
これまで都内で学習塾を経営していた株式会社甲セミナーは、新規事業としてネット販売事業(中国から商品を仕入れる)を立ち上げることにした。 もっとも、現状の甲セミナーのスタッフでは、この新規事業を担当できる人間はおらず、新たに中国人(趙氏/25歳/女性)を雇用した。 ところが、3か月後、趙氏は、中国から商品を仕入れる交渉の途中で退職することとなり、甲セミナーの新規事業は頓挫してしまった。 なお、この趙氏の退職理由は、「今より条件の良い新しい職場が見つかったから」というものだった。 |
|解説
実は、このようなケースは珍しいことではありません。
程度の差はありますが、日本において外国人材を雇用している会社で起こっていることです。
では、このケースでは、何が問題だったのでしょうか。
それは、甲セミナーには、リスクヘッジの観点が欠けていたことです。
つまり、新規事業に中国人スタッフが必要不可欠でもあるにも関わらず(必要条件)、1人しか採用しなかった点が、「事業の継続」に対する配慮不足だったということです。
このケースの甲セミナーのように、外国人が必要不可欠な新規事業を立ち上げるなら、外国人材は、1人だけこようするのではなく、2人以上を同時に雇用してください。
なぜなら、外国人材雇用は、日本人の雇用にはない要素があるため、そのための体制を整えることが必要だからです。
しかしながら、外国人材の特徴である早期転職を前提として考えるのであれば、その体制を確立する前に、外国人材が転職してしまうことになります。
そこで、2人以上同時に雇用することによって「外国人材管理運用体制」継続を担保し事業を継続させなければならないのです。
このケースにおいて、当初2人の中国人スタッフを雇用していれば、新規事業が頓挫することはなかったでしょう。
この点、この考えについて、「2人分の給与を負担することができない」という反論があるかもしれません。
しかしながら、その結果として新規事業の継続ができなくなったことを考えれば、結論は明らかではないでしょうか。
外国(外国人)に関係するビジネスにおいては、外国人材が必要条件であり、だからこそ、外国人材がいない他の企業は、そのビジネスに参入できないのです。
例えるなら、調理師1人だけ雇用して飲食店を経営するのと同じです。
このような飲食店は、自分がオーナーシェフでもない限り、ビジネスとしてはあまりにも安定性を欠くでしょう。
外国人ビジネスの場合、外国人材の不存在が「参入障壁」となっており、外国人材雇用でその「参入障壁」を越えられるのであれば、外国人材雇用こそ「事業の核心」。
「事業の核心」に対するリスクヘッジをしないことは、はじめから失敗に向かって走り出しているようなものなのです。