行政書士の意義
こんにちは。
外国人人材紹介サービス
株式会社TOHOWORKの和田です。
今日も朝から介護職での面接に行ってきました。
施設長の方が面接を担当してくださいましたが
非常に好印象を持っていただけたようで今週中には内定通知書が出るとのことでした。
日本人であればこれで入社まで待てばいいのですが、外国人の場合は就労ビザの取得があります。
当初は4月入社を望んでいらしたそうですが、早くても恐らく5月ぐらいになるのではないかと思います。
外国人の雇用をご検討の際は早めのアクションを心掛けるようにしてくださいませ。
さて、今日のテーマに行きましょう。
今日のテーマは「行政書士」についてです。
行政書士と一言で言ってもその業務は多岐にわたります。
我々、外国人に特化した有料職業紹介会社がお付き合いする行政書士は入管取次資格のある行政書士の先生です。
平たく言えばビザのエキスパートです。
行政書士に依頼をすれば費用はかさみますが、欲しい人材の確保の確立がグッと上がるのも間違いありません。
今日も今までの事例をもとにご説明をしていきたいと思います。
|CASE STUDY⑨ 行政書士に頼んだら‥‥‥‥
株式会社甲医療機器販売(以下、「甲医療」とする)の社長A氏と医療専門学校を卒業した王氏(26歳/女性/中国籍)が、行政書士法人乙法務事務所(以下、「乙法務」とする)を訪れた。 そして、乙法務の代表社員であるB行政書士が面談したところ、現在王氏は出国準備を目的とする特定活動(在留期間31日)の在留資格で在留しており、1度、自分自身で在留資格変更許可申請(甲医療で採用)をして不許可になっていることがわかった。 同不許可の通知書には、「本邦において安定・継続的に『技術・人文知識・国際業務』の在留資格に該当する活動を行うものとは認められません。」「『技術・人文知識・国際業務』の在留資格に係る出入国管理及び難民認定法第7条第1項第2号の基準を定める省令の基準に適合するとは認められません。」「従事しようとする業務について、当該知識に係る科目を専攻して本邦の専修学校の専門課程を修了したものとは認められません。」と記載されていた。 そもそも、甲医療は王氏を「営業担当」で採用していたが、入管当局からすれば甲医療の製品である医療機器の販売が本当に「学術(医療)上の素養を背景とする一定水準以上の業務」に該当するか判断できなかったと予想された。 そこで、B行政書士はA氏および王氏からその担当業務および王氏が専修学校で専攻した科目について詳しくヒアリングをし、再度の在留資格変更許可申請の準備をはじめた。 その後、B行政書士が在留資格変更許可申請を取り次いで、無事に王氏は「技術・人文知識・国際業務」の在留資格を取得することができた。 |
|解説
今回のケースは、王氏の専門性(専修学校で学んだ科目)が甲医療で担当する医療機器販売業務でどのように活かされるのかについての立証が不十分だったことから1度は不許可となりました。
おそらく甲医療の社長であるA氏は「医療専門学校卒業者が医療機器の営業担当になるのだから問題ないだろう」と考えていたのでしょう。
しかしながら、王氏の1回目の在留資格変更許可申請は不許可となり、出国準備を目的とする「特定活動」の在留資格(以下、「出準」とする)を付与されるに至りました。
この点、「出準」を付与された場合、その在留資格の目的はあくまで「出国準備」であるため、必ず日本から出国しなければならないようにも思えます。
しかしながら、就労審査部門においては、「出準」からの再度の申請が認められやすくなっています(この理由は就労審査の場合は、法的にも経営状態としてもテクニカルなものになるため、審査が難しい傾向になるからだと思われます)。
もっとも、在留資格で許可された以外の活動を行ったり、長期間にわたって許可された在留活動をしていなかった等により不許可の場合には「在留不良」と認定され、再度の申請は非常に難しいです。
この場合は、一度単純出国して在留資格認定証明書交付申請からやり直さなければなりませんが、従前の在留履歴が消えるため、同時に「在留不良」も払しょくされることになります。
しかしながら、この在留資格認定証明書交付申請においても、しっかりと「在留不良」の状況やそれに至った理由、さらには再発しないという印象を入管当局に立証しなければならず、それが不十分である場合には、在留資格認定証明書が交付されることは難しいでしょう。