徹底的に日本の文化慣習を教える
こんにちは。
外国人人材紹介サービス
㈱TOHOWORKの和田です。
今日から4月ですね。
そして新元号が発表となりました。
来月からは「令和」となります。
「令」という字はほとんどの人が想像もしていなかったのではないでしょうか。
個人的なことで恐縮ですがわたくし、「和田陵平」と申しまして
「平成」に続き元号の中に私の字が使われているのです。
ほんの少しですが嬉しく感じますwww
これからも変わらぬお付き合いのほど宜しくお願い致します。
それでは、今日のテーマです。
今日は「社員教育」についてお話したいと思います。
外国人を雇用する際にも日本人と同様研修を受けてもらうことが多いと思います。
でも日本人と同じような研修でいいのでしょうか?
日本語の問題ではなく文化的、慣習的な問題が研修のときに出てきます。
今日は研修時の事例を交えてご紹介していきたいと思います。
|CASE STUDY⑰ 自慢の社員教育がいじめと受けとられ全員辞職
甲機械工業株式会社(以下、「甲機械」とする)は、大手電機メーカー乙社の下請けとして業績を伸ばしていた。乙社は、安心・安全・高性能という日本ブランドを代表する企業であり、甲機械も乙社からそのブランドイメージに見合う高度な技術と管理体制が求められていた。 甲機械の代表取締役であるAの自慢は、自社の充実した「社員研修制度」であり、Aにはこの社員研修を受けた社員は「どこにでも通用する人材になる」という自負心があった。だからこそ、自社にいる外国人従業員(25人。在留資格は「永住者」「定住者」「日本人の配偶者等」)に対して、日本人と同じ社員研修を受けさせていた。 ところが、ある日、甲機械の外国人従業員の全員がAに対して「辞める」と伝えてきた。Aが彼らの代表である明氏(23歳/男性/中国籍)に事業を聴くと明氏は「我々は社長からいじめを受けている」と言い出した。そんな身に覚えがないAは戸惑い、その場に立ち尽くしかなかった。 |
|解説
今回のケースの問題点は、Aが自信を持っていた甲機械の「社員研修制度」が、明氏をはじめとする外国人材たちにはAの「いじめ」と認識されていたことです。
Aは自社の外国人従業員たちを「一人前」にするために、日本人と同じ「社員研修制度」を受けさせていました。
そして、この「日本人と同じ」というのが一番の問題だったのです。
これは逆に言えば「日本人と同じ程度のもの」ということであり、これでは外国人従業員に対するものとしては不十分だったのです。
Aは自社の外国人従業員たちに対して、日本人従業員と同じ内容の社員研修ではなくそれよりも充実させた社員研修(外国人材向けにアレンジしたもの)を受けさせるべきでした。
実際、周囲を見てみると「日本のものが優れている」という「考え」をそのまま外国人に「押し付ける」という日本人の「善意」が目立ちます。
もちろん、自国のものが優れているという意識を有することは否定されるべきものではなく、むしろ奨励されるべきものです。
しかしながら、その場合は「自国のものが外国人に対してそのまま受け入れられるものかどうか」という視点を持つことが必要です。
真に「祖国を想う」なら、まず「祖国」を客観的に見ることが必要です。
そうすれば、外国人に対して「祖国」の素晴らしさを伝えることができるはずです。