システム開発K社(苦労する「常識の違い」)
こんにちは。
今日は朝から東京でも雨が降り続いていますね。
天気予報だと今週で梅雨明けがあるかもしれないとのことで待ち遠しいです。
ただ、明日から気温がグングン上がって連日のように夏日になるそうですね。
みなさんはこの3連休いかがお過ごしでしたか?
私は1日目は家でのんびりし、2日目と3日目は友達とご飯を食べに行ったり、ベトナム人の家で鍋パーティーをして過ごしました。
このように外国人と繋がれる仕事っていいなと改めて感じることができました。
それも外国人を雇用したとご検討くださる企業様と日本で働きたいと思ってくれる外国人がいるからなんですよね。
本当に感謝しかありません。
まだ外国人の雇用に踏み出せないという企業様はぜひ来週24日(水)に渋谷で開催する「助成金を活用したベトナム人材採用セミナー」に参加してみてください。
外国人の雇用がどういったものなのかについてもご紹介いたします。
また、助成金を使って外国人を雇用することができれば安く人材を確保できる可能性もあります。
参加費は無料です。
参加方法はこちらの「お問い合わせ」より社名、参加される方のお名前、参加人数等をご記入のうえ、ご送信ください。
さて、それでは今日のテーマです。
今日は「外国人雇用における苦労」についてご紹介していきたいと思います。
今日もあるクライアント企業様から伺ったお話を基にご紹介いたします。
【会社の基本情報】
システム開発K社(従業員数120人)
・中国に親会社があり日本で受注してオフショア開発を行うという構造で、コア人材として中国人IT技術者を80人ほど雇用し、着実に成果をあげている
・中国での採用募集では、大学で日本語を勉強し、エンジニアとしての技術力にも優れた人材からの応募が殺到する
・現状では、中国で採用したエンジニアを日本へ招へいし、日本語の教育などを行いながら業務に対応している
|CASE3 苦労する「常識の違い」
Q.外国人を雇用する上で直面した苦労にはどのようなものがあるのでしょうか?
A.外国人雇用の最大の課題は、やはり常識の違いです。
それを克服するためにルールを設けるなどの対策をとっていますが、日常的で些細なことも含めると、どうしてもトラブルは起こってしまいます。
もちろん、すぐに解決するようにはしていますが、あまりに重くなると「なぜこんなことをわざわざ説明する必要があるのか」と気が重くなったり、「日本人なら絶対にあり得ない」などと考えてしまうこともあります。
例えば、トラブルを起こした上に引き継ぎもせず、当日に一方的に会社を辞めた人間が、2年後に「あれは解雇だった」と騒ぎだしたことや、採用後に家庭内の事情や面接時等の小さな嘘などを小出しに白状することもありました。
後者のケースでは、1つひとつの事情は些細なことでしたが、そのすべてが事前にわかっていたら採用することはなかったと思います。
全般的に外国人雇用を通して感じることは、道徳心が薄い人が少なからずいるということです。
例えば、その国では相当な高等教育を受けている人間でも、平気でその場しのぎの嘘をついたり、顧客や取引先から金品を受け取れるように細工をしていたりするのです。
このような点では、日本人のモラルはすべてではないにしてもある程度均一化されているように感じますが、外国人の場合には、その幅が信じられないほどに広いのです。
学歴や能力ではなく「人間性」を見抜くのは面接やテストだけではほぼ不可能ですから、こればかりは採用してみないとわかりません。
そう考えると、海外では異常とも思えるほど詳細な雇用契約が存在するのも理解できます。
|CASE4 外国人雇用でビジネスの質が向上
Q.外国人を雇用したことで、どのようなメリットがあったのでしょうか?
A.いうまでもなく、優秀な人材の確保です。
すべての仕事に共通しますが、優秀な人材が集まらなければビジネスは成り立ちません。
日本という限られた枠の中だけで採用しようとすると、どうしてもいい人材が集まらない。
これは母集団が少ない上に競争が激しいから当然です。
ところが、ふと海外にまで目を向けると、日本では考えられないぐらい優秀な人材がたくさんいるのですから、採用しない手はありません。
もちろん、それだけ優秀ですから、給料も高くなります。
外国人だから安いという認識は完全に過去のもので、今では日本人よりも高級であることは当たり前となっています。
それでも、優秀な人材を獲得したほうが企業の競争力という点では大きなメリットがあると思います。
受注できる業務の質が上がれば顧客の質が変わる、顧客の質が上がれば収益体制も変わるといったように、一概にはいえませんが、外国人雇用を通してここ数年で弊社のビジネスの質は大きく向上したと思います。
外国人雇用というと日本ではまだまだ特別な感じがするかもしれませんが、それほど難しいことではないと思います。
要は「日本」という殻を打ち破って、グローバルに通用する人事制度を備えるということではないでしょうか。
社内で体制を整えるまでは大変ですが、これが当たり前と感じられるようになれば、後は大丈夫です。
今後のビジネスのボーダレス化などを考えれば、外国人雇用は必要不可欠な戦力だと思います。
|CASE5 苦労するルール作りと評価方法
Q.外国人を雇用して苦労する点にはどのようなものがあるのでしょうか?
A.最初はいろいろありましたが、今ではそれほど大変だと思うようなことはありません。
もちろん、日本人とは違うところがありますが、日本人独特の「相手の心を読み取って行動する感覚」が通用しないと考えておけば、それほど問題ありません。
これを意識すれば、企業側も契約や規則類をしっかりと整備するようになります。
曖昧さが通用しないのだから、細かく1つずつ書き出して書面にするしかないのです。
この準備を整えるのが一番大変で、当初は問題が発生するたびに話し合い、ルールを作り直すことの繰り返しでしたが、数年経った現在では、弊社で起こるトラブルは網羅されたのか、ほとんど作り直すことはなくなりました。
また、評価は苦労します。
全員が自分に自信がある人達だから、こちらは公平に評価しているつもりでも、たいていは「なぜ自分の評価が低いのか」というリアクションが返ってきます。
しかも、大半の従業員がほぼ全員の評価を知っているのです。
彼らは自分たちの評価をお互いに話し合うのが普通ですから、なおさら公平に評価しなければ、後に次々と問題が発生してくるわけです。
精度の高い評価制度を導入して、きちんと理由を示しながら、なぜこのような評価がされたかを本人に納得させることが大変重要です。