外国人材とのコミュニケーション
こんにちは。
外国人人材紹介サービス
(株)TOHOWORKの和田です。
弊社も昨日で夏季休暇が終わり本日から平常通り営業を再開しております。
お盆は大阪へ帰りお墓参りをし、ベトナム人とプールやご飯に行ったりとそれなりに満喫することができました。
今日からまたバリバリ頑張りたいと思います。
|「私の日本語が間違っていたらすぐ教えてください」
外国人材のコミュニケーションでは「日本語力」がハードルになる場合が多いのですが、上手くなじめる人材は、日本語力をカバーする「コミュニケーション力」を持っています。
いつもニコニコしていて愛想が良かったり、誰かのそばにすっとついて「教えてください」と言えたりすれば、日本語力はそこまで高くなくても、この人と話してみよう、教えてあげようと思うものです。
成長著しい外国人材の例として、ブランドショップで働いている女性がいました。
入社時は23歳くらいで、日本に来てまだ時間が経っていなかったので、周りの外国人材に比べて日本語力という点では劣っていました。
上司は、「大丈夫かな」と心配していたのですが、現場に入ってしばらく経ち、面談を行うと、驚くほど日本語が上達していたそうです。
その後も、会うたびに日本語は上達していきました。
不思議に思い上司が、「どうやって勉強したの?」と聞くと彼女は、
「周りの人に、『私の日本語が間違っていたらすぐ教えてください』と言っています」と答えたのです。
多くの日本人社員は、外国人材の日本語に対して、「ちょっと使い方は違うけれど、一生懸命やっているのにいちいち訂正するのも悪いな」と遠慮してしまうことがあると思います。
ですが、彼女が「間違っていたらすぐ教えてください」と自分から言うことによって、日本人社員は「教えてあげたほうがいいんだ」というように意識が変わり、積極的に指摘するようになりました。
その結果その女性は、上司が驚くほどの成長を遂げました。
外国人材のほうからコミュニケーションを積極的にとり、いい関係を作っていくと、日本語の上達にまで影響するのです。
この会社では、それ以来、新人外国人材には、彼女の事例を紹介して、「自分から『教えてください』と言いに行きなさい」と指導しています。
コミュニケーションにおいては、思いやりや柔軟性もとても大切です。
周りを見て、臨機応変に対応できる、周りとの協働意識を持てる、うまくいかなくても他責にしないなどは、日本企業の中で、「できる」と評価される重要な判断材料になることが多いものです。
これらは、日本企業や日本人の「文化」として、外国人材との共通認識にしておきましょう。
もうひとつ、意識付けておきたいのは、職業に対する「プロ意識」です。
日本で圧倒的に多く外国人材を受け入れる「接客業」は、出身国によっては、地位が低い仕事とされています。
たとえば中国では、職業ピラミッドがあり、販売や接客は一般的に、大卒がする仕事ではないと考えられています。
そのため、学生のアルバイトか、都市に出稼ぎに来る地方の農村出身者がその大半を担っており、基本的に「誰でもできる仕事」ととらえられています。
しかし日本では、「おもてなし」という言葉があるように、接客業はその人の心を表すものであり、誰でもできるような、簡単で単調な仕事ではありません。
ただお客様にものを売るだけではなく、お客様の生活を豊かにし、幸せや笑顔を届ける仕事なのです。
そこには「これができたら完璧」というゴールはありません。
なぜなら、一度サービスに感動してくれたお客様に対し、2回目に同じレベルのサービスを提供したとしても、次は感動してくれるとは限らないからです。
サービスは、どんどん積み重ねていかなければならないものです。
それはとても難しく大変なことですが、その接遇力を身につければ、将来どんな仕事もできるようになります。
このような意識づけを、入社時にはもちろんですが、定期研修のタイミングなどで継続的に伝えます。
この考え方に納得できれば、向上心の強い人材たちですから、しっかりとお客様に向き合い、積極的に商品知識を習得するなど、コミュニケーション以外のレベルアップにも取り組むようになります。
企業側で大切なのは、「外国人材がどうすればよく働くか」ではなく、「何をどう伝えれば彼らが成長できるのか」という視点で考え、その上で、日本人とのコミュニケーションのコツを教えること。
初期の研修などでコミュニケーションの土台をつくり、性格的な適正もしっかりと見極めた上で適切な場所に配置すれば、高い確率で外国人材は活躍し、定着していきます。