外国人材の教育と環境づくり
こんにちは。
外国人人材紹介サービス
(株)TOHOWORKの和田です。
【会社データ】 株式会社M 従業員数:約1万名 勤務時間:シフト制 業種/具体的な取扱いサービス:百貨店業 年商:911億8900万円 |
|日本人のお客様への対応は、「笑顔で、一生懸命、丁寧に」
外国人アテンダントは、外国人だけを対応するのではありません。
日本人のお客様にも対応できる力を身に付けています。
T氏が外国人アテンダントに伝えているポイントが3つあります。
①笑顔で「らっしゃいませ」と言う
②わからないことがあっても、一生懸命対応する
③丁寧な所作や言葉遣いを身に付ける
①は、当たり前のようではありますが、イントネーションが多少違っても、笑顔で日本語の「いらっしゃいませ」と言うことがお客様へのおもてなしとなります。
また、百貨店には、多様な商品を扱うショップが入っています。
季節や年度などで変わっていくショップや、商品のすべてを把握するのは日本人スタッフですら困難です。
日本特有の商品知識はゼロから覚えなければならない外国人材ならなおさらです。
その中で、日本人のお客様に「〇〇はどこにありますか?」と聞かれて、「〇〇」が何なのかわからないケースも出てきます。
その時に、ただ「わかりません」と突き放すのか、パソコンで調べたり、他の日本人スタッフに聞いたりしてなんとか答えようとするのかで、お客様からの印象は大きく変わります。
言語というハンデを②の行動でカバーするというのも、外国人材にとっては重要な視点です。
③は、最高のサービスをご提供する百貨店では特に重視する行動です。
案内する際に指先がそろっていない、お辞儀の仕方が雑、立ち姿勢がきれいでない、などによって、ブランドイメージの棄損につながる可能性もあるからです。
T氏は外国人観光客が株式会社Mに期待し求めているもののひとつとして、「日本流接客サービスが体感できる」ことを挙げます。
日本流サービスでは「笑顔、親切、丁寧な接客」といった3つの要素が求められます。
外国人アテンダントだからといって、日本流サービスができなければお客様の期待を裏切ることになります。
そのため同社では、毎日朝礼にメンバー全員で、接客のロールプレイやあいさつ、姿勢、所作などを繰り返し練習しています。
指導をする上で完璧な接客をめざしながらも、最低限この3つのポイントを押さえつつ、お客様が満足して買い物ができるようチーム一丸となってお客様をおもてなししています。
|コミュニケーションを密にとり、仲間をつくる
株式会社Mでは、外国人アテンダントはほぼ全員が女性です。
日本人スタッフにも女性が圧倒的に多い職場で気を付けるポイントもいくつかあります。
まずは、コミュニケーションです。
マネージャーのT氏は、毎月20~30分の個別面談を行い、チームの課題や個人の悩みごとをヒアリングしています。
毎月繰り返し行うと、スタッフのプライベートなどパーソナルな悩みなども話題になります。
それは外国人材にとっても、日頃の小さな不安や気がかりなことを話せて、仕事への活力を取り戻すきっかけになります。
T氏は個別面談のほか、朝のあいさつや事務作業中の雑談も意識しています。
その中で出てきたスタッフの意見を取り入れられそうであればすぐに実行するようにしているそうです。
意見を吸い上げて、いいものはすぐやるという姿勢を見せることで、信頼を築いているのです。
次に、仲間意識の醸成です。
マネージャーとスタッフの関係だけでなく、スタッフ同士の関係づくりにも注視しています。
2018年度からは外国人アテンダントと日本人の店内案内スタッフのチームが合同となり、以前より交流が深まりました。
少し時間があるときに、日本人スタッフが外国人スタッフから、簡単な中国語を教わる姿もあり、相乗効果が少しずつ表れています。
T氏のマネジメント方針として「チームの和」を重視しているため、あいさつや日常会話などを通して親睦を深め、チーム力が発揮できる環境づくりを意識しているのです。