外国人材受け入れの注意点
こんにちは。
外国人人材紹介サービス
(株)TOHOWORKの和田です。
【会社データ】 株式会社B 従業員数:連結8554名、単体4491名 外国人材の在籍数:106名(アルバイトを含めると883名) 年商:連結8440億2900万円 単体4875億2300万円 本社所在地:東京都豊島区 勤務時間:シフト制 業種/具体的な取り扱いサービス: 家電製品、玩具、スポーツ用品、酒類等の販売 |
|言語数が増えて、正しい接客ができているか確認できないことも
家電量販店での外国人材受け入れにはメリットがある一方で、注意点や苦労する点も多々あります。
ひとつ目は、日本人のお客様への対応です。
外国人に慣れていないお客様は「外国人スタッフで大丈夫かな」という不安を抱き、外国人材は「日本のお客様が求めているレベルのおもてなしができる自信がない」と接客を躊躇してしまいます。
その結果、互いに警戒心が強まってしまう場合があります。
対策としては、日本のおもてなし、また株式会社Bの接客を学ぶ場を設け、スタッフ側の不安を解いていく取り組みが重要です。
2つ目は、マネジメント側で外国語がわからず、正しい接客ができているのが把握できない点。
社内の国籍が豊かになればなるほど、接客で使う言語も増えていきます。
たとえば、ウズベキスタン人社員が、ウズベキスタン人のお客様に対して、母国語のウズベク語で接客をします。
このとき、交わされる会話の内容は、日本人上司にはほとんどわかりません。
表情や所作の指導はできても、正しく商品説明できているのか、お客様に失礼がないかなどの確認が取れないのです。
対策は、日頃から正しい接客を伝え続けることです。
3つ目は、長期休暇の調整です。
特に株式会社Bでは中国人社員が多数いるため、春節の時期に休暇希望が集中する場合があります。
ところが、春節の時期は、多くの家電量販店もかき入れどきなのです。
中国人が殺到する店舗に対応できるスタッフがいないのは致命的。
同社では、あらかじめ計画的な人員配置を呼びかけ調整したり、中国人の来店が少ない店舗からヘルプでスタッフを呼ぶなどの工夫をしています。
4つ目は、外国人材の配置です。
外国人材は免税の需要が高い店舗やコーナーへの配置がメインです。
また、新卒社員の配置では店舗内に先輩外国人材がいるかという点も重要です。
同社では、新人配属の際、先輩社員を1名つけ、マンツーマンでのOJT指導を行っています。
外国人数が増えてくた現在では、極力同じ国籍の社員をつけ、独り立ちできるまで長くて半年間、密なコミュニケーションをとれるように仕組み化しました。
また、株式会社Bでは、各店の外国籍リーダーを集めたミーティングを定期的に行っています。
ミーティングでは売れている商品をチェックし、より良い接客の仕方について話し合いながら、セールストークを磨くこともします。
そこで出たアイデアは、営業メンバーが実践して成果が出たら報告するという循環もつくっており、モチベーション維持に役立っていると言います。
最後に、受け入れ側の心構えについてN氏はこう語りました。
「外国人に対して偏見を持たずに、その人がいるからこその価値を本人に伝えていく努力は必要です。株式会社Bでは管理職(店長)向けに、受け入れ側への研修も行います。新卒社員はこちらが思う以上に心細い思いをしています。外国人材に対しては、繊細なフォローが必要ということを、受け入れ側は絶対に忘れてはいけないと思います」。