初めての外国人材受け入れも工夫次第
こんにちは。
外国人人材紹介サービス
(株)TOHOWORKの和田です。
【学校データ】 A日本語学校 学生数:約1800名 所在地:東京都 業種:日本語学校 |
|学生をしっかり見てもらうために、企業に選考方法を提案
日本での就職活動は、留学生にとって疑問や驚きに満ちています。
なぜ個性をアピールすべき就活なのにスーツは紺か黒以外NGなのか、なぜ書類だけでジャッジするのか、なぜ履歴書は日本語で書かなければいけないのか・・・・。
現行の仕組み上、まず「書類選考を突破するために、効果的な自己PRをまとめた履歴書を日本語でつくらなければならない」という点が、外国人にとっては非常にハードルが高いものです。
そのハードルを乗り越える指導をするとともに、エントリーする企業によっても対策は変えます。
「韓国や中国系の企業であれば、母国語の履歴書もつけて送りなさい、ポートフォリオが提出できるなら添付して送りなさい、など、選考の第一段階でふるい落とされないように、自分の能力を出し切るアドバイスを手厚くしています」とS氏は言います。
A日本語学校は、企業の採用担当者の訪問も歓迎しており、なかには一度の訪問で学生とのマッチングに成功した例もあります。
進学と就職では少し違うのが、「人柄」という観点。
そこがマッチすると感じられれば、一概に日本語レベルだけで落とすことはありません。
海外ならスペック重視の企業も多いのですが、日本企業はそれ以外の部分を重視します。
就職支援でも、目線や愛想、接し方など、人柄や人間性を「どう表現するか」という部分に労力を割いています。
また、S氏は、企業側に選考方法を提案する場合もあると話します。
「本当にその方法で学生のことを見極められているのか?という疑問は常にあります。企業様には、選考方法をカスタマイズしていただくことも、本当に欲しい人材の採用には必要だと考え、多くの学生を抱える私たちから、留学生が安心かつ納得して受けられて、企業様にとってもハッピーになる方法を提案させていただいています。企業様も、その方法に気付いていらっしゃらないだけで、実際にやってみたらうまくいったという声も多いですね」。
具体的な提案内容のひとつに、留学生が許されている週28時間のアルバイトの時間を使って、インターンとして企業で働くという方法があります。
ビジネス就職クラスの授業は午前中で終わるため、S氏は学生に対して、午後からは自分が興味がある業界でアルバイトをするように勧めています。
企業としても、いきなり正社員採用をするよりも、インターンという名の「お見合い期間」をつくることで、外国人材の特徴や人柄が見えてきます。
また、企業の日本人社員にとっても、外国人が職場にいる環境に慣れ、マインドが変化していくきっかけになり、企業として受け入れの土壌が自然と整っていくというメリットもあります。
学生と企業とのマッチングについては、まだまだ工夫の余地が残されているのです。