日本人との比較採用が厳しい現状
こんにちは。
外国人人材紹介サービス
株式会社TOHOWORKの和田です。
【学校データ】 S専門学校 生徒数:670名 留学生の在籍数:310名 所在地:東京都千代田区 業種:外語&ビジネス専門学校 |
|「地方×初の外国人採用」企業への定着は難しい
就職における学生の代表的な不安が2点あります。
ひとつは「勤務地」、もうひとつは、「外国人材の国籍」です。
この2つはともに、単身日本に来ている外国人が感じる心細さに関連しています。
「地方からの求人が来るので案内するのですが、嫌がる学生が多いですね。友人や母国のコミュニティから遠くなってしまうからです。あとは、『その会社に私と同じ国の人が何人いますか』と聞いてくる学生もいます。ちゃんと先輩がいて、チューターのように生活や仕事に慣れる環境をつくっている企業さんには安心して入っていきますね」。
都内の専門学校の留学生が、地方かつ外国人採用が初めてという企業に行くことは、とても勇気や覚悟が必要になります。
同校でも、草津の旅館に就職したミャンマー人が、知り合いのいない寂しさから3年目で転職してしまったなど、留学生就職の難しさを痛感しました。
一方で、先述した留学生の傾向と同じように、外国人材を1名採用できれば、同じ国籍の後輩たちが応募しやすくなる可能性は高まります。
「企業の受け入れの姿勢はここ10年ほどで本当に変わりました」というように、留学生の増加とともに企業の外国人採用数が増え、職場環境も整ってきました。
日本人向けにきた求人は留学生不可のものが多かった10年前と違い、現在はほとんどが留学生もエントリー可になりました。
その中で、留学生が安心して入社でき、その後活躍できる企業の特徴を、こうK氏は指摘しました。
「『猫の手も借りたい状況だから外国人でも採るか』という姿勢のところは、説明会や面接の雰囲気でわかります。我々からはあまり紹介しませんし、そういう企業の姿勢は、彼らも感じていますよ。やはり、その学生の言語力やマナー、サービス精神、ここで働きたいという就労意欲を買って、ひとりの人間として見てくれる。彼らの能力を認めて必要としてくれる企業に行くことがお互いにハッピーだと思います」。
企業の採用方法は、「留学生枠」は設けず、日本人と同等の基準で採用する方法と、「留学生枠」として、人数や国を指定して採用する方法に分かれます。
今、増えているのは前者です。
しかし日本語力で劣る留学生にとって日本人との比較採用は厳しい現状もあります。
そういった企業へも輩出できるような日本語レベルをめざして、G検やJPETの活用も進めています。