日本人と結婚している外国人の就労は?離婚すると?
こんにちは。
外国人人材紹介サービス
(株)TOHOWORKの和田です。
今朝のネットニュースで技能実習生の数は前年よりも4万人増加しているというのを見ました。
一方、特定技能は12月13日現在で1300人ほどしか許可が出ておらず、来年3月までの目標の数の3%にしか達していなんだとか。。。
特定技能における9か国についてもフィリピン、インドネシア、ミャンマー、ネパールの4か国でしか試験が開催されておらず、
技能実習生として来日している数が一番多いベトナムに関してはまだ国内においての調整中ということでまったく目途がたっていない状態です。
日本語能力はN4以上で試験に合格しなければならない上にその試験がいつ開催されるかも未定となれば、技能実習に飛びついても不思議ではないですよね。
Q.日本人と結婚している外国人の就労は?離婚すると? |
日本人と結婚している外国人は、どんな仕事でもできるのですか。もうすぐ日本人と離婚をする外国人についてはどうですか。 |
A.「日本人の配偶者等」の在留資格に就労制限はない。
※「日本人の配偶者等」の在留資格に就労制限はありません。したがって、日本人と法律上婚姻している外国人、もうすぐ日本人と離婚をする外国人ともに、「日本人の配偶者等」の在留資格があれば、原則として、どんな仕事でもできることになります(もちろん、法令に違反するものは除きます)。ただし、外国人が日本人と婚姻したとしても、婚姻前の在留資格で在留を継続することは可能であり、必ずしも「日本人の配偶者等」の在留資格に変更しなければならないわけではありません。このような場合、外国人がどのような仕事ができるかは、その外国人が有している在留資格によることになります。
|「日本人の配偶者等」の在留資格
「日本人の配偶者等」といえるためには、①日本人と法律上婚姻しているだけでなく、②日本人の配偶者としての身分を有する者としての活動をしている必要があります。
すなわち、日本人との間に婚姻関係が法律上存続している外国人であっても、(i)夫婦の一方または双方がすでに共同生活を営む意思を確定的に喪失するとともに、(ii)夫婦としての共同生活の実体を欠くようになり、(iii)その回復の見込みが全くない状態に至ったときには、その婚姻関係は社会生活上の実質的基礎を失っているといえ、その者の活動は日本人の配偶者の身分を有する者としての活動に該当するということはできないとされています。
そして、「日本人の配偶者等」の在留資格を有する外国人が「配偶者の身分を有する者としての活動を継続して6月以上行わないで在留している」場合は、「正当な理由」がある場合を除き、「日本人の配偶者等」の在留資格を取り消されてしまう可能性があります。(入管法22条の4第1項7号)
なお、「正当な理由」がある場合の具体例としては、①配偶者からの暴力(いわゆるDV(ドメスティック・バイオレンス))を理由として一時的に避難又は保護を必要としている場合、②子供の養育等ややむを得ない事情のために配偶者と別居して生活しているが生計を一にしている場合、③本国の親族の傷病等の理由により、再入国許可(みなし再入国許可を含む)による長期間の出国をしている場合、④離婚調停または離婚訴訟中の場合、が挙げられます。
以上のように、日本人と法律上婚姻していたとしても、日本人の配偶者としての身分を有する者としての活動をしていない外国人は、「日本人の配偶者等」の在留資格を取り消されてしまう可能性がある点に注意する必要があります。
また、在留資格の更新に際し、日本人配偶者の協力を得ることができないと、法律上は婚姻していたとしても、当該外国人の在留資格が「短期滞在」等に変更されてしまう可能性がある点にも注意してください。
|離婚後の就労可能性
「日本人の配偶者等」の在留資格を有する外国人が、上述した入管法22条の4第1項7号に基づいてその在留資格を取り消される場合には、他の在留資格への変更又は永住許可の申請の機会が与えられるよう配慮することとされており、「日本人の配偶者等」の在留資格を有する外国人が離婚したとしても、要件を満たせば、「定住者」その他の在留資格を得ることができます。
したがって、その外国人が離婚後にどのような仕事をすることができるのかは、離婚後の在留資格によることとなります。