外国人の採用時、日本語の雇用契約書のみでは不十分?
こんにちは。
外国人人材紹介サービス
(株)TOHOWORKの和田です。
クリスマスが昨日で終わり今日から早速お正月の準備に入っているお店が街中でも見受けられました。
今年を振り返ってみても今年は去年以上に1年があっという間だったように感じます。
苦しい一年だったというよりは、もっと頑張れた、もっと頑張りたかったという気持ちでした。
今年も今日と明日で営業は終わります。
来年は今年以上にトップギアで駆け抜けたいと思います。
恐らく、今年のコラムは今日が最後になると思います。
今年、一年たくさんの人に支えられやって来られました。
本当にありがとうございました。
また来年も変わらぬお付き合いのほどよろしくお願い申し上げます。
どうか良いお年をお迎えくださいますように。
Q.外国人の採用時、日本語の雇用契約書のみでは不十分? |
外国人を採用する際、日本語雇用契約書を作るだけではダメですか。 |
A.雇用契約書は必ず締結。母国語による契約書が理想。
※労働基準法15条1項には、労働者に対する労働条件の明示義務が定められ、その具体的な内容は労働基準法施行規則5条1項に規定されています(図表1参照)。
これは、日本人労働者だけでなく、外国人労働者にも適用されます。
図表1 労働条件の明示事項
必ず明示する事項 |
①労働契約の期間に関する事項 ②既定の定めのある労働稀有役を更新する場合の基準に関する事項 ③就業の場所、従事すべき業務に関する事項 ④始業・終業の時刻、所定労働時間を超える労働(早出・残業等)の有無、休憩時間、休日、休暇、労働者を2組以上に分けて就業させる場合における就業時転換に関する事項 ⑤賃金の決定・計算・支払いの方法、賃金の締切り・支払いの時期に関する事項 ⑥退職に関する事項(解雇の事由を含む) ⑦昇給に関する事項 ※ただし、②は更新する場合のある有期労働契約を締結する場合に限られます。 |
定めをした場合に明示しなければならない事項 |
⑧退職手当の定めが適用される労働者の範囲、退職手当の決定・計算・支払いの方法・支払いの時期に関する事項 ⑨臨時に支払われる賃金・賞与等、最低賃金額に関する事項 ⑩労働者に負担させるべき食費、作業用品などに関する事項 ⑪安全、衛生に関する事項 ⑫職業訓練に関する事項 ⑬災害補償、業務外の傷病扶助に関する事項 ⑭表彰、制裁に関する事項 ⑮休職に関する事項 |
これらの事項のうち、特に①~⑥については、書面の交付をもって明示すべきことが定められています。
さらに外国人指針でも、「外国人労働者との労働契約の締結に際し、賃金、労働時間等主要な労働条件について、当該外国人労働者が理解できるようその内容を明らかにした書面を交付すること」とされています。
外国人労働者は、国にもよりますが、比較的契約に関する意識が強い傾向があり、契約書に書かれていない内容については、業務をする必要がないと考える人も多くいます。
そのため、日本人労働者との間で使用する雇用契約書(労働条件通知書)のほか、自社独自の業務内容やルールを別紙でまとめるなど、詳細に定めておく必要があります。
また、言語については、雇用契約書を当該外国人労働者の母国語によって作成することが理想ではありますが、難しい場合でも、最低限、前述の業務内容や自社のルールのまとめ、条項の説明については、母国語で作成するなどの対応が必要です。
厚生労働省のウェブサイトには、日本語併記の英語による労働条件通知書のほか、中国語、韓国語、ポルトガル語、スペイン語、タガログ語、インドネシア語、ベトナム語の労働条件通知書が掲載されていますので、これらを参考にして自社独自の労働条件通知書を作成することも可能です。