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「低賃金の外国人労働者紹介」の広告、注意点は? - 株式会社TOHOWORK

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「低賃金の外国人労働者紹介」の広告、注意点は?

カテゴリ: コラム 公開日:2020年01月06日(月)

こんにちは。

 

外国人人材紹介サービス

(株)TOHOWORKの和田です。

 

 

新年明けましておめでとうございます。

旧年中は大変お世話になりました。

本年も変わらぬお付き合いのほどよろしくお願い申し上げます。

 

 

私も昨日まで大阪にある実家に戻っていました。

今年は9連休とのことでしたが、意外とあっという間に終わった感じでした。

買い物以外どこへも行かず家でゆっくりしていましたので、十分休息ができました。

今年は特定技能外国人の紹介と登録支援機関に力を入れていきたいと思います。

特定技能外国人の雇用をご検討の際はぜひ当社までお問い合わせください。

 

 

 Q.「低賃金の外国人労働者紹介」の広告、注意点は?

 人手不足で困っているのですが、高い賃金を支払うこともできません。「安い賃金で働く外国人を紹介する」との広告を見つけたのですが、話を聞くに際して注意すべきことは何ですか。

 

A.外国人労働者にも職業安定法、労働者派遣法、最低賃金法が適用。

 

 

 

 

労働者の紹介という活動内容そのものについて

 

「労働者を紹介する」という活動そのものについては、職業安定法、労働者派遣法に以下の規制があり、これらは当該労働者が外国人である場合にも当然適用されます。

(1)職業紹介事業(=求人及び求職の申込みを受け、求人者と求職者との間における雇用関係の成立をあっせんすること)は無料・有料を問わず許可制(職業安定法30条1項、33条1項)。

ただし、学校教育法上の「学校」等の教育機関、商工会議所・農協等の一定の法人が行う無料職業紹介事業は届出制(同法33条の2、3)。

(2)労働者供給事業(=供給契約に基づいて労働者を他人の指揮命令を受けて労働に従事させること)の原則禁止(同法44条)。

(3)労働者派遣事業(自己の雇用する労働者を、当該雇用関係の下に、かつ、他人の指揮命令を受けて、当該他人のために労働に従事させること)は許可制(労働者派遣法5条)

したがって、当該広告主による「外国人を紹介する」という行為が、無許可職業紹介事業・労働者供給事業・無許可労働者派遣事業に該当する場合には、そもそも打診に応じることはできません。

 

 

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賃金の最低水準について

 

最低賃金法は都道府県ごとに、あるいは特定産業について賃金の最低額を保証する法律であり、最低賃金額に達しない賃金を定めた場合には、最低賃金額と同様の定めをしたものとみなされます(4条2項)。

この規制は外国人労働者にも当然に適用があります。

したがって、当該外国人が仮に安い賃金額で納得していたとしても、最低賃金額については当然に支払う必要があります。

 

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不法就労の可能性について

 

日本の外国人在留制度の下では、入管法別表第1の在留資格を有する外国人についてはそれに相応した活動が認められますが、ここでは賃金の安い単純作業は想定されていません。

職種を問わず就労が認められるのは別表第2の「永住者」、「日本人の配偶者等」、「永住者の配偶者等」、「定住者」のみですが、これらの外国人はあえて通常より安い賃金額で働く必要性がありません。

その他、留学等の在留資格を有する外国人が資格外活動許可を得た場合には賃金の安い単純作業でも就労できることがありますが、この場合には週28時間以内といった制限が存在します。

したがって、当該外国人が安い賃金でも就労したいとあえて申し出る場合には、在留資格のない外国人による就労、就労許可のない在留資格の外国人による就労、あるいは入国管理局から就労を認められた範囲を超える就労である可能性があります。

仮にそうであった場合には、当該外国人の労働は不法就労となり当該外国人に不利益が生じるのみならず事業主自体にも刑事罰が科せられる可能性があります。

なお、当該外国人が低賃金での労働を強要されている場合には、強制労働を目的とした人身取引である可能性もあります。

人身取引とは「営利、わいせつ又は生命若しくは身体に対する加害の目的で、人を略取し、誘拐し、若しくは売買し、又は略取され、誘拐され、若しくは売買された者を引き渡し、収受し、輸送し、若しくは蔵匿すること」(入管法2条7号イ)、「イに掲げるもののほか、営利、わいせつ又は生命若しくは身体に対する加害の目的で、18歳未満の者を自己の支配下に置くこと」(同ロ)、「イに掲げるもののほか、18歳未満の者が営利、わいせつ若しくは生命若しくは身体に対する加害の目的を有する者の支配下に置かれ、又はそのおそれがあることを知りながら、当該18歳未満の者を引き渡すこと」(同ハ)と定義され、そのために日本国に在留している外国人については、上陸特別許可事由・在留特別許可事由となるなど、人道上の配慮がなされています(同法12条1項2号、50条1項3号)。

この場合には、広告主は「略取され、誘拐され、又は売買された者を所在国外に移送した者」として非略取者等所在国外移送罪(刑法226条の3)に該当する可能性があり、そのような者の「外国人を紹介する」という申し出に応じるべきでないことは当然として、捜査機関への通報等の人道的な対応が望まれます。

 

 

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