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業績不良の外国人従業員の解雇、注意点は? - 株式会社TOHOWORK

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業績不良の外国人従業員の解雇、注意点は?

カテゴリ: コラム 公開日:2020年02月06日(木)

こんにちは。

 

外国人人材紹介サービス

(株)TOHOWORKの和田です。

 

今月に入り、早くも2件の正社員案件で内定が決まり来月から入社となります。

1人は「技術・人文知識・国際業務」でもう1人は「日本人配偶者等」の在留資格です。

最近、少しずつではありますが、ベトナム人の身分ビザと呼ばれる在留資格保有者が増えてきたように感じます。

中国籍、韓国籍、フィリピン国籍やブラジル国籍に次いでベトナム国籍が年々増えていくのではないかと期待しています。

外国人向けの職業紹介をしている中で一番ネックになる問題が在留資格の取得です。

それが、「日本人配偶者等」や「永住」などの在留資格を持っていると日本人と同じようにどんな職種にでも就けるので本当に紹介がしやすいです。

また、日本語の問題もそこまでないので後は人柄を面接で見てもらうだけというケースが非常に多く内定率も高いです。

以前は年に数人程度しか見なかったケースですが、最近では月に一人以上の割合でそうした在留資格保有者からのお問い合わせが来ています。

それでも常にいるわけではありませんので、タイミングが合わずご紹介できない場合もありますが、ご関心がありましたらお気軽にお問い合わせください。

 

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「特定技能」の申請代行のご依頼も承っております。

詳しくは下記のリンクをご覧の上、お問い合わせください。

http://www.tohowork.com/topics/91-category02/892-2020-01-24-00-58-11

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Q.業績不良の外国人従業員の解雇、注意点は? 

業績の悪い外国人従業員に対して、「退職するなら退職金を多めに支給する。それが嫌なら解雇する」と提案したところ、退職金の金額に納得しなかったので、解雇しました。解雇は有効ですか。また、外国人を解雇する場合に、使用者として特に注意すべきことはありますか。 

 

A.解雇の適法性は厳格に判断される。差別的解雇にあたらないかも注意。

※実務上、解雇の適法性は厳格に判断されることに注意してください。また、外国人を解雇する場合には、差別的解雇(労働基準法3条)にあたらないか、よく注意する必要があります。

 

 

 

解雇をするにはルールがある

 

解雇は、使用者による一方的な労働契約の解約であり、無期雇用契約の労働者の解雇について、合理性(客観的合理性と社会的相当性)を欠く解雇は解雇権濫用として無効とされます(労働契約法16条)。

また、有期雇用契約の中途解約(解雇)については、「やむを得ない事由」が必要とされており(同法17条1項)、16条の合理性よりもさらに厳格です。

期間の満了を待つことができないほど緊急かつ重大な理由がなければ中途解約(解雇)は無効になります。

この点について、裁判例では、一般労働者の業績不良を理由とする解雇について、厳格な判断を行う傾向にあります。

例えば、セガ・エンタープライゼス事件では、就業規則の規定である「労働能率が劣り、向上の見込みがない」と認めたときにあたるとして解雇された事案において、裁判所は、「平均的な水準に達していないというだけでは不十分であり、著しく労働能率が劣り、しかも向上の見込みがないとき」でなければ、解雇できない旨を示しています。

実際に解雇が適法と評価されるかどうかは、ケースバイケースの判断となりますが、実務上、解雇は、ほかに適切な解決方法が存在しない場合に限り認められると考えるべきでしょう。

もっとも、高い専門的能力を前提として高待遇で中途採用された労働者の場合等は、前述の場合と比して、緩やかに解雇が認められる傾向があります。

なお、解雇するための手続として、少なくとも30日以上前に労働者に解雇する旨を予告(解雇予告)しなければならず、30日前に予告しないで解雇する場合には、少なくとも30日分以上の平均賃金を労働者に支払う義務があります(労働基準法20条1項)。

ただし、解雇予告の日数は平均賃金は支払った日数分だけ短縮されますので、例えば10日分の手当を支払って20日前に予告するということは可能です。

 

 

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任意の退職を促すことの適法性

 

適法に解雇することができる場合でも、例えば円満に退職してもらってトラブルを避けたいという理由から、設問のように、「退職するなら退職金を多めに支給する」ということを労働者に伝え、任意の退職を促すことは、それ自体がただちに違法であるとはいえないでしょう。

もっとも、「退職するなら退職金を多めに支給する。それが嫌なら解雇する」と伝えることは、事実上、任意で退職するか、解雇されるかの二者択一を、労働者に決めさせることになります。

その場合、仮に労働者が任意で退職することを選んだとしても、後に、労働者から「解雇と任意退職を二者択一で迫られたため、やむを得ず任意退職した」と出張され、退職の有効性や、退職を促した行為の適法性が争われることもあり得ます。

「退職するなら退職金を多めに支給する。それが嫌なら解雇する」という趣旨を労働者に伝えることは、適法に解雇することができる場合に限って行われるべきでしょう。

 

 

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差別的解雇(労働基準法3条)にあたらないか注意を

 

労働基準法3条では、国籍に基づく差別的な解雇が禁止されています。

そのため、外国人を解雇する際には、そのような差別的な解雇にあたらないか、注意する必要があります。

また、例えば、「日本語能力が劣り、コミュニケーションが十分に取れないこと」を理由として解雇する場合等にも注意が必要です。

なぜなら、外国人が、日本人と比べて日本語能力に劣ることはやむを得ないことであり、そのような事情は、採用の段階で、使用者も十分に理解しているはずです。

具体的な判断はケースバイケースとなりますが、日本語能力が劣るとして解雇することが適法と評価されるためには、採用条件にどの程度の日本語能力を要求していたか、実際の業務に置いて日本語能力がどの程度要求される職種であるか、また、当該労働者のこれまでの労務提供の状況等、幅広い事情が考慮されることになるでしょう。

加えて、解雇の理由を説明する場合や、解雇契約を締結する場合等にも、労働者が十分にその内容を理解できるような言語・方法で説明をするべきと考えられます。

 

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