外国人材が離職しない職場をつくる
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外国人人材紹介サービス
(株)TOHOWORKの和田です。
|外国人材が離職を考える3つの理由
外国人を受け入れる際の基本である、外国人材を職場になじみやすくするための「環境づくり」や日本社会で活躍できる人材に育成するための「人づくり」のノウハウは、どの業界・業種でも活用できるものです。
その上で、外国人材が離職せず、少しずつ経験を積み、会社に貢献してもらうことがゴールです。
そこで、外国人材の離職リスク管理を行う上での注意点をまとめておきます。
外国人材が離職をしたくなる理由は3つあります。
理由① 周囲の日本人社員とのコミュニケーション不足、差別を感じる
理由② 仕事に飽きる
理由③ やむを得ない母国の家族の事情
①は「日本人社員が外国人材との文化や考え方の違いを受け入れられない」「日本人独特の言葉が少ないコミュニケーション方法」が原因で、誤解を招くという事態が多く発生しています。
②は日本人と外国人の仕事観の違いから発生するものです。
③は日本人と外国人の家族観の違いが大きいことによるものから起こります。
日本人の場合、身内に不幸が起きた後に仕事を休むというのが一般的です。
しかし、外国人の場合は、身内の病気の段階から「付き添いたい、看病したいので帰国させて欲しい。だめなら退職する」と本気で考えています。
自社で外国人材を雇用している、これから外国人材の採用を考えている場合、同僚や直属の上司、採用担当者が本人をよく観察し、密なコミュニケーションをとって、上記①~③の状況を把握しておくことで、急な離職を防ぐことができるでしょう。
外国人受け入れの基本③
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|日本企業のキャリア観を明確に伝える
「あなたは3年後にわが社でどうなっていたいですか?」。
新卒の外国人学生と日本人学生を面接し、こんな質問をすると、その答えに大きな違いが見られます。
日本人学生の場合、「まずは先輩の仕事ぶりをよく観察し、貴社で求められる能力を身につけ、基本的な業務がひとりでできるようになりたいです」のような答えを多く見受けます。
一方、外国人学生の場合は「管理職になりたいです!」と自信満々に答え、謙虚な回答をする日本人学生と比較して、「なんだか自分にすごく自信がありそうだな」と人事担当者が思わず眉をひそめてしまうシーンも多く発生しています。
日本人の仕事はプロセス主義、仕事を進める方法にこだわる傾向があります。
とにかく慎重にミスなく仕事を進めることが求められるので、「一人前になった」と認められ、自身を持って取り組めるのに3年くらいの期間が必要となってきます。
外国人は結果主義で、仕事のやり方より結果を重視します。
新入社員でも「基本的な業務を完璧にこなす」ことより「管理職になりたい」のです。
仕事を始めて3か月くらい経過して、「思ったよりうまく結果が出せない」「なかなか上司に認めてもらえない」「頑張っているのに給料が上がらない」と感じると、「この仕事は自分には向いていない」という性急な判断をしがちです。
そんなときは、「あなたの頑張りをいつも見ていますよ」「具体的にあなたのこういうところが素晴らしい」といったねぎらいの言葉をこまめにかけることで、外国人材の「やる気スイッチ」を押すことができます。
「仕事を習得する」という言葉の概念がそもそも日本人と外国人は異なります。
そうならないためにも「何をどこまでやれば評価してもらえるのか」「どういう仕事の進め方が社内で評価されるのか」といった明確な評価基準やそれに必要な期間を、外国人材には細かく伝える必要があります。
「黙って俺についてこい」は全く通用しないということを覚えておいてください。
|活躍している先輩外国人材の姿を見せる
外国人は国籍を問わず、仕事ができる先輩のことをとても尊敬します。
それが日本人ではなく、自分と同じ外国出身の社員であると、より一層尊敬の念を抱きます。
自分と同じように母国を離れ、母国語ではない日本語を習得して日本文化の中に溶け込んで活躍している先輩の姿を自分と重ね合わせ「自分もいつかあの人のようになりたい」と憧れるのです。
反対に社内で活躍し、管理職に就いているのがすべて日本人だと「この会社では自分の居場所はない」と感じてしまいます。
外国人材を定着させるためには外国人材全員を横並びで扱うのではなく、まずはちょっとした役割を与えましょう。
たとえば、新人の教育係や現場のサブリーダーなどの任務を任せ外国人材同士の上下の接点を持たせます。
先輩外国人材がどんな苦労をして、どうやって成功したかを自ら語ってもらうと、日本人の上司が下手な管理をするより大きな効果が期待できます。
それが難しい場合は、業績や売上に貢献し、入社時から大きく成長した外国人材を社内の全体会議などで紹介するのも良い方法です。
本人のモチベーションを上げるとともに「こんなカッコいい先輩が社内にいるんだ!」と新人外国人材のモチベーションも上げることができます。
「わが社ではこういう人が活躍している」「こういう人が評価される」といった具体的な人物像を明確に伝えると、驚くほど忠実にそういう人になろうと努力するのも外国人材の特徴です。
最初は社内に特別なポジションをつくる必要はありません。
今、日本人がすべて担当している業務を思い切って少しずつ任せてみてください。
トラブルが発生したら、今までにもお伝えした基本を思い出し、落ち着いて対応すれば、「なんだ、そんなに難しいことではなかったな」と思えるはずです。
実はちょっとした工夫や外国人材に寄り添う気持ちが会社成長のカギを握っているのです。
外国人材受け入れによるメリット
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|日本のブランドショップで外国人材がトップセールスに
外国人材の受け入れには手間がかかると思ったとしても、その苦労を上回るメリットが多々あります。
まず大きな点は、外国人のお客様に与える安心感です。
私たちは日本人が、海外旅行などに行ったとき、旅行先に日本語が話せるスタッフがいたら、とても安心するのではないでしょうか。
それと同じように、外国人観光客も日本に来て、母国語を話せるスタッフを見つけたら、必ず彼らを頼りにするのです。
特に中華圏では、SNSなどでの口コミの影響力が大きく、日本国内で母国籍のスタッフがいる店舗などを共有しているので、「〇〇店の〇〇さん」とピンポイントで来店する観光客が多いのです。
それほどまでに、母国語を話せるスタッフを求めており、そのスタッフがいるだけで、その国の観光客を店舗に呼び込める。
これは大きなメリットと言えます。
また、日本で働く外国人材は母国語だけでなく、日本語も操れますので、当然、日本のお客様対応も可能です。
あるブランドショップでは、日本人販売員よりも外国人販売員のほうが売上を上げているという実績もあります。
日本人にも外国人にも販売でき、さらに日本人が外国人のお客様に接客しているところの通訳もこなすという活躍ぶりなのです。
このように外国人材が活躍できるチャンスを、企業はつくり、広げていかなければなりません。
そのために重要なポイントは大きく2つあると考えています。
ひとつ目は、日本人社員のみより、外国人を雇用したほうが企業にとって「得」であるという認識を経営陣、社員共に持つこと。
ふたつ目は、外国人が活躍できる職場環境をつくることです。
人口減少に歯止めがかからない日本では、多くの業界で、日本国内の日本人だけを相手にした事業だけで安定して収益を上げられる時代は終焉を迎えています。
インバウンド対応を求められる企業は、今後まだまだ増えるでしょう。
外国人材が会社に定着すれば、後々海外展開をしようと思ったときにも即時対応ができます。
中国に展開したいと思った時に、中国国籍の人材がいたら、企業としても躊躇せずに進出できる。
そんな土壌を早期に整えられた会社が、生き残っていくことは明らかです。
日本企業が扱う商品やサービスは、品質には定評がありますが、外国人の需要に合っているかどうかは別の話です。
日本人がいいと思うモノやサービスに、外国人は一切反応してくれない、ということも往々にしてあります。
その逆もしかりで、「なぜこんなことに?」と疑問に思うようなことに猛然と興味を持ったりもするのです。
その外国人の感覚を備え日本語もできる外国人材というのは、それだけで貴重な存在です。
そんな希少価値の高い人材をひとりでも抱えれば、ビジネスの可能性はぐんと広がります。
日本人にも外国人にも接客できるという意味で、彼らは日本で働く日本人よりも価値の高い存在と言えるかもしれません。
逆に言えば、日本人にしかできない価値をつくっていかなければ、今後日本人のほうが淘汰されてしまうのではないでしょうか。
日本に来てしばらくの間は、勝手が違う環境に戸惑い、こちらの手助けが必要なシーンは多いかもしれません。
しかし、それを温かく見守り、本人と本音で向き合い、そのキャリアステップを一緒に考えていく。
外国人がステップアップするための導線を引き、歩を進めるために必要な情報も提供する。
そうやって一つひとつ伝え、身につけさせる環境があれば、外国人材は強力な戦力になります。
それほどインパクト、そしてメリットのある外国人材の受け入れは、今後日本の社会全体で推進していくような流れができていきつつあります。
外国人雇用における企業サポート
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|「定期券って何ですか?」「どうすれば銀行口座をつくれますか?」
ビザ以外の手続きについては、社会保険の加入や賃金計算、交通費支給の手続きなど、日本人と外国人とでほぼ違いはありません。
現地採用の外国人材は、住居探しなどに困る場合があるので、会社がサポートに入ることを推奨します。
本社での研修後に地方配属になるなどの場合は、本社研修中は社宅などを会社側で手配し、配属後の住まい探しにも同行するといったフォローが必要です。
東京の場合、家賃を抑え、日本での生活に慣れる意味も含めて、シェアハウスを選ぶ外国人材も多数います。
勤務地によって、どの地域が通勤に便利なのか、家賃は手ごろなのか、などは会社側でもある程度把握しておきましょう。
また、出身国が同じ人が多数集まり、コミュニティ化している地域などもあるので、適宜リサーチすることが大切です。
入社時に会社がサポートする流れとしては、住居を探し、住民登録をする、銀行の口座を開設する、携帯電話の契約をするなどが一般的です。
住民登録の方法も、母国とは勝手が違いますので、右も左もわかりません。
書類の書き方や役所での申請方法まで細かく伝えておきましょう。
銀行は、企業として取引のある銀行を紹介するのがスムーズです。
在職証明書などが必要になるため、それを渡す際に開設方法を細かく教えていきます。
携帯電話、スマートフォンの契約は、外国人材にとってシビアです。
大手の通信キャリアで契約しようとした場合、ビザの期限や口座の有無を厳しくチェックされます。
基本的に端末は、2年間での分割月額支払いとなることが多いので、ビザの期限が短かったり、銀行口座を持っていなかったりすると、支払い能力がないと判断され、端末料金の一括支払いを求められます。
その点も理解した上でサポートしなければなりません。
新卒採用と現地採用の人材は、日本社会で常識とされていることを全く知らない場合が多くあります。
たとえば、通勤の際に使う定期券。
その存在すら知らない外国人材は想像以上に多くいます。
そういう人材には、「定期券とは何か」「交通費とは何か」「交通費の支給方法」「定期券の買い方」など、手取り足取り教えなければなりません。
さらに、「電車の乗り方」「乗り換えの仕方」なども一から確認しておくことも必要です。
他にも生活のルールとして、ごみの捨て方、分別の仕方の指導は確実に必要です。
また、仕事の際でも化粧をする習慣がない国があるので、化粧の仕方なども必要に応じて対応しなくてはなりません。
オフィスウェアの着こなしなども、日本と外国とでは大きく違います。
スーツの上下が違う、スカートなのにストッキングを履いていない、スニーカーやサンダルで出社する・・・。
日本では最低限押さえるべきとされていることも、外国人材にとっては常識ではないのです。
会社としては、服装の指示は、色の指定などまで細かく明確にしたほうがいいでしょう。
一番理解しやすいのは、写真を見せて「このスタイルで来てください」という指示です。
特に入社直後、会社に慣れるまでは、服装や身だしなみは徹底させましょう。
雇用する外国人のビザの取得について
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|ビザの切り替えの可否は、アピールの工夫次第で決まる
ビザの取得については、把握しておきたい注意点がいくつかあります。
外国人材を採用するとき、主に「新卒採用」「中途採用」「現地採用」の3パターンがあります。
この中で最もスムーズに入社まで進むのが、中途採用です。
日本の他社で就労経験があるので、就労ビザをすでに取得しているからです。
同じ種類の在留資格、つまり、前職同業である場合には、新しい職場になったという変更届を入国管理局に提出するだけで済みます。
新卒採用の場合は、学生ビザから就労ビザへの切り替えが必要です。
そのときに、学生が学んできた内容と仕事内容がマッチしていることを証明する書類を添付します。
その準備や申請手続きで、入社まで少なくとも1か月ほどはかかります。
海外からの現地採用の場合はさらに長く、1~3か月かかると想定しておいたほうがいいでしょう。
日本での就労ビザのほかに、渡航ビザも必要となるため、他の2つよりも時間がかかるのです。
新卒採用と現地採用のビザについては、基本的に企業側でサポートしていきます。
就労ビザを取得し、無事に入社できても、ビザの更新時期には気を付けなければなりません。
更新の時期が来たら、会社から書類を準備した上でアラートを出し、本人に手続きをしてもらいます。
ビザの関係で最も企業が苦労をするのは、新卒採用者のビザの切り替えです。
ビザの認可には、さまざまな条件があります。
大学、大学院卒、JLPTでN2以上を取得者であれば、ほとんどの場合ビザは下ります。
大変なのは、専門学校を卒業するN2未満の人材です。
この層に対しては、会社が任せようとしている業務内容と、学生として学んだ専門分野との整合性をより強く求められます。
企業は、学生が学んだ内容の中から業務内容に一致する要素を抜き出し、「なぜこの学生が必要なのか」「入社後はどんな領域で、どのような仕事で活躍して欲しいのか」などを踏まえて入国管理局に的確に説明します。
どんなに人柄や性格が良く、採用したいと思っても、ビザが下りないかぎり就労させることはできません。
人材の層によっては、ビザ申請時の工夫次第で、ビザが下り、入社できるかどうかが決まるのです。
外国人材を受け入れる時に困ること
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|トラブルはなくても、キャリアアップを理由にスパッと転職
実際に外国人材を受け入れるときに会社として困るのはどのような場合があるでしょうか。
まず採用前に大多数の企業が懸念点に挙げるのが、「日本語能力」。
日本語能力試験(以下、「JLPT」)で1級(以下、「N1」)を基準にしている企業も多いのですが、JLPTは読み書きのテストです。
日本人がTOEICで高得点を取っても実際には話せない人が多いのと同様に、読み書きのJLPTでN1を取得しても、ビジネス上の会話どころか、日常会話もうまくできない人はいます。
そのため現状では、日本語力については面接での会話の仕方で見極める企業が非常に多いと言えます。
しかし、多くの志望者は面接には入念に準備をして臨むので、そこでの日本語力の判断は難しいというのも事実です。
日本での就業が初めてという人材に不安を持つ企業が多いです。
海外での現地採用の場合、日本の就職活動事情や、面接での理想的な受け応えを知らずに受けにくる場合も多々あります。
多くの外国人材は、面接で「どんな仕事をしたいか?」を問われると、「教育担当になりたい」「海外営業をやりたい」などと話します。
それは意欲の高さを示してはいますが、大多数の会社では入社後すぐにはそのような仕事は任せられません。
日本企業の現実を見つめ、「まずはひとつの仕事を必死に頑張ります。そこで先輩からひとつずつ勉強して、将来もし機会があれば、管理職に就きたいです」という言い方ができれば面接官からも「わが社のことがわかっているな」という印象を受け、前向きに採用を検討してもらえるでしょう。
日本でのビジネスマナーや日本文化なども身につける必要が日本で働く外国人材にもあるということです。
また、「本当に日本で安定して働きたいのかわからない」という不安もよく聞きます。
短期で転職していった先例があるからでしょうか。
本当に定着する気があるのか、短くても3年ほどは活躍してくれるのかという確信が持てずにいるのです。
日本では人材を一から育てて、数年後に活躍してもらう想定で採用をする企業が多いと思います。
ところが、中国企業は即戦力を採って実力主義で上にあがっていく欧米寄りの風土を持っています。
そのため、中国人材は、特にトラブルなどがなくても、キャリアアップのためにスパッと転職していきます。
向上心が高く、チャンスがあったら迷わず転職。
ここに、「今まで育ててもらったから」「同僚とせっかく仲良くなれたから」という感情の迷いはほとんど入りません。
企業として対策を打つとすれば、やはりキャリアアップを一緒に本音で考えていくことです。
場合によっては、その企業でのキャリアだけでなく、転職後のキャリアイメージまで共有した上で、今やるべき仕事を示していくことも必要です。
また、本人が今後も日本で働くことを考えている場合には、必ず「日本では、履歴書を見た時に勤続年数が短いとマイナスの印象を招く」という事実も耳に入れておきましょう。
辞めて欲しくないからではなく、本当に親身になってその人の将来を考えていれば、それは外国人材にも伝わります。
キャリアアップ以外に、家族を理由とする退職が多いのも中国人の特徴です。
文化として家族の絆が非常に強く、家族の意見が絶対である場合が多いので、介護や結婚のために帰国を余儀なくされるケースも、企業は想定しておかなければなりません。
また、外国人材の採用方法についても触れておきます。
求人媒体や人材紹介会社を利用して採用活動を行っている会社も多いと思います。
ですが、ここ数年で外国人採用を強化している会社が増え、採用数も激増している中では、なかなか必要な人材が集まらない、優秀な人材は大企業に流れてしまう、などの課題が出始めています。
中小企業は、求人媒体と人材紹介以外の採用経路を持っておくと、多少なりともカバーできるようになります。
その代表的な方法が、SNS採用です。
SNSであれば、自社の情報を自社の方法で発信でき、個別のアプローチも簡単です。
中国人ならWeChat、ベトナム人ならFacebookなど、それぞれの国で主流になっているSNSが違うので、トレンドに合わせた活用をしていきましょう。
SNSでは口コミ情報もストレートにキャッチできるので、より企業理解が深く、志望意識の高い人材が応募してくれるというメリットがあります。
それに加えて、社員からの紹介も有効活用できます。
日本で働く外国人材は自分のネットワークを持っていることがほとんどなので、それぞれの知り合いに自社を紹介してもらう方法は、母数は少ないものの確度の高い方法です。
外国人材に将来を見せる、ビジョンを描かせる
こんにちは。
外国人人材紹介サービス
株式会社TOHOWORKの和田です。
「宿泊」と「飲食料品製造」の特定技能試験の日程が国土交通省と農林水産省より発表がありました。
受験者数はまだ確定していませんが、「飲食料品製造」においては1000人を超える受験者を予定しているとのことです。
また、受験の日程は10月を予定しており、来月の初めごろより受験申込みが始まります。
「宿泊」は今回2回目ですが、飲食料品製造は今回が初めてです。
人材確保をお考えの企業様がいらっしゃいましたら、ぜひお問い合わせください。
優先的にご紹介させていただきます。
|一度転職を考え始めたら、決断の早い外国人材
外国人の受け入れの基本は「将来を見せる、ビジョンを描かせる」ですが、なぜ将来を見せることが必要なのでしょうか。
まずは外国人材が日本で働く上で求めていることを2つ覚えておきましょう。
外国人材が会社に求めているのはまず、「雇用の安定性」です。
彼らは、「正社員」で働ける環境を求めています。
外国人材が日本で働くためには、就労ビザが必要ですが、派遣社員などの場合、就労ビザの年数が長く取れない場合があります。
ビザの期限が切れ、更新ができない時点で外国人材は帰国しなければなりません。
派遣契約の場合、いつ契約が切れるかわからず、継続の場合でも、随時ビザの更新が必要になります。
「いつ日本にいられなくなるかわからない」という不安なく滞在するためにも、できるだけ長い3年ビザ5年ビザを取得したいと考えているのです。
正社員であれば、長期ビザを取得できる可能性が高まるため、彼らは「無期雇用の正社員」にこだわりを持っているというわけです。
続いて外国人材が求めているのが、「会社のフォロー体制」です。
母国を離れて働くというのはそれだけでも不安が多い中、日本企業の習慣にも慣れなければいけません。
現地採用の人材に至っては、まず日本での生活に慣れることから始める必要があります。
したがって、そのような不安を緩和してくれるフォロー体制はとても重要です。
企業としても、外国人材の定着を図るためには、ここをおろそかにしてはいけません。
入社時のビザの取得サポートや社会保険や税金関連など事務的な内容ももちろんですが、研修システムがしっかりできているかなども外国人材は見ています。
面接の時点で、「研修期間はどのくらいありますか?」と聞いてくることも珍しくありません。
発言の裏には、「自分のスキルを伸ばしたい」「初めての仕事で不安」という気持ちがあります。
そこをサポートしてくれる会社とわかれば、彼らは安心して仕事に邁進していきます。
また、現場に配属後、外国人材をサポートする社員は、しっかりと心理的なケアができる社員を配置するといいでしょう。
できれば、先輩外国人材を担当として1名つけます。
外国人材から日本で常識とされていることを聞かれたときにも、「こういう質問をするのは当たり前なんだ」と考えられる環境をつくっていく意識がとても大切です。
「雇用の安定性」「会社のフォロー体制」の2つを押さえた上で、よりやりがいを感じて長く働いてもらうために、「将来のビジョンやキャリアを見せる」ことが大事です。
外国人材は、日本で長く働きたいといっても、基本的には1社で終身雇用という考え方はありません。
特に中国では、1~数年で転職を重ねながらキャリアアップしていく考え方が浸透しているので、3年以上働いてもらうためには会社として工夫しなければなりません。
それが、「キャリアパスを用意する」ということです。
長くても2~3年、同じ仕事を続けていくと、「もうこの仕事はマスターした」と考え、異動を願い出る社員も多くなります。
そこで新たな挑戦ができる部署や職種の受け皿がないと、外国人材の場合、今までの仕事を深めるというよりは、「この会社でやれることはやりきった」ととらえます。
転職を考え始めたら決断が早いのが外国人材の特徴でもあるので、そうなる前にしっかりと今後のキャリアを提示しておきましょう。
日本でのキャリアのスタートは、接客など、店舗でお客様に対応する仕事をしている場合が多いでしょう。
彼らの多くはその後、バックオフィス勤務を希望する傾向があります。
もちろん全員の希望を叶えられるわけではありませんが、それまでとは違う刺激のある仕事を会社が用意できるかどうかで、定着率も大きく変わってきます。
3年という目安で説明しましたが、場合によっては3か月や半年で「この仕事はできた」と判断してしまう人材もいます。
そこは上司がしっかりと見極めましょう。
中途採用で経験がある人材なら別の職種に挑戦させるのもいいのですが、新卒採用や現地採用の場合は、しっかりと日本の接客やおもてなしを理解し、マスターできるまではある程度の時間が必要です。
日本語力も十分でない場合が多いので、それを気づかせ、「今はまだここができていないから、それを完璧にしてから変わったほうがその後のためになる」といった、モチベーションを維持できるような話し方をするのがポイントです。
キャリアパスと同様に重視するのが、「やりがい」「貢献度」です。
たとえば、最初は、日本人社員が外国人のお客様に販売する際の通訳として現場に入る。
そして商品知識や日本語力の向上とともに、徐々に商品説明ができるようになり、自分がいいと思った商品をお客様に勧めていく。
それにより、お客様が自分の勧めた商品を買ってくださったり、「あなたのアドバイスがとても良かったわ!」「またあなたに会いにくるね!」などと言ってもらったりすると、店舗に貢献できていると実感につながります。
通訳はその人の発言を正確に伝えるのが主な仕事ですが、自分の言葉やコミュニケーション能力を活かして商品を販売することもできます。
それは店舗に貢献できているという実感にもなります。
単なるキャリアアップ、給料アップだけを目指しているのではなく、そのような「やりがい」を得られるかどうかも、外国人材は重要視しています。
外国人材受け入れの基本②
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株式会社TOHOWORKの和田です。
|外国人・日本人それぞれの特性を明確にする
職場の部下や、上司にフィードバックを伝えるにも、そもそも文化にどのような違いや特性があるかをお互いに把握しておかないと正しく伝えることはできません。
日本人のコミュニケーションは言葉を使わず、「察する」「空気を読む」ことが当たり前です。
日本人の上司は、1から10まですべてを説明することを良しとしません。
3割くらい説明したら、「わからなかったら、周りの人がどうやって仕事をしているか、自分で観察して理解するべきだ」と考えます。
日本語がネイティブでなく、日本文化への理解が十分ではない外国人材にとってこの日本独特のコミュニケーション方法は、心底理解しがたいものです。
また、仕事の進め方において、日本人は物事を慎重に進め、結果よりもプロセスを大事にします。
そのため、細かい「報告・連絡・相談」を求めることが多く、結果主義で育った外国人材にとっては、この文化も窮屈に感じるようです。
休みの取り方も違います。
日本人社員はよほどのことがない限り有給休暇を使わない傾向にあります。
みんなが休まないから休まない、みんなが残業しているから残業するといった会社文化が根強く残っています。
ある接客業に従事している外国人材は、定時になって仕事もすべて終わっているのに店長の意向でなかなか帰らせてもらえず、周囲の先輩にその理由を聞いたところ「そういう決まりになっている。特に理由はない」と告げられ、「信じられない!」と感じたそうです。
一方、日本以外の外国でのコミュニケーションは言葉をフルに使って、自分の意見ややりたいことをどんどん主張するといった特徴があります。
これは日本のような単一民族とは違い、さまざまな人種や民族が共存する地域では、はっきり自分の意見を伝えないと、「その他大勢」の中に埋もれてしまったり、理解してもらえなかったりすることがあるからです。
また、家族の概念も日本と違います。
日本と違い、中華系の概念では、両親の兄弟やその子ども、祖父母の兄弟までを家族と指すことが多いのです。
「家族の事情で一時帰国させてください」と外国人の部下に言われて、誰のことか聞いてみると「母親の兄です」と言われ、日本人の上司が面食らうといったこともよく起こりがちなケースです。
正しいフィードバックの第一歩は、そもそもお互いのコミュニケーション方法や文化が違うことを認識することです。
|「外国人材を受け入れるメリット」を社員全員が認識しておく
つぎに、会社に外国人材を受け入れるとどのようなメリットがあるのでしょうか。
まずは「人手不足が解消する」といった理由が多いかもしれません。
慢性的な長時間労働、キャパシティオーバーの業務量は社員が疲弊するもとなので、業務遂行のために適切な人員を補充することは必要不可欠です。
その他にも、
「お客様への多言語対応が可能になる」
「海外展開がしやすくなる」
「新しい価値観が生まれる」
「異文化交流によって視野が広がる」
「マネジメントスキルが向上する」
などいろいろなメリットが挙げられます。
これは会社によって、業種・業界によってさまざまですが、大事なことは「そもそもなぜ外国人材をわが社に受け入れることになったんだっけ?」という目的を全員で共有することです。
外国人材との関係やマネジメントに悩んだ時に、この目的があいまいなままだと社員のストレスが溜まる元凶となります。
「陳さんがいてくれるから、中華圏のお客様の売上がアップしている!」など受け入れる目的が明確だと、いざ外国人材と衝突した際にも、お互いに理解しようとする力が前向きに働きます。
|言いにくいこともはっきりと言葉で伝える
言葉で明確に伝えることが苦手な日本人にとって、伝える相手が日本人・外国人を問わず、ネガティブなフィードバックが苦手だという人は多くいます。
しかし、これを恐れていては、本当に外国人材を理解することも、してもらえることもできません。
注意をするときも「なぜ、これをやってはいけないのか」「これをすることで、どういうリスクが発生するのか」「例外はあるのか」など、細かく何度も根気強く伝えることが外国人材には必要です。
「私も英語が話せないんだから、日本語の間違えているところを注意するのは何だか悪いな」などと思う必要もありません。
間違った日本語を使い続けるほうが、彼ら彼女らにとっては不幸なことなのです。
外国人材を受け入れることによる3つの好影響
こんにちは。
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株式会社TOHOWORKの和田です。
|受け入れが競争社会の生き残りへのリスクヘッジ
外国人材を受け入れ、彼らが職場になじみ、愛されるようになると、企業は3つの好影響を受けます。
ひとつ目は、異文化や多様性が入り込むことによる「職場の活性化」です。
それまではなかった新しいものが、既存の環境風土と混ざり、化学変化を起こすのです。
化学変化が起きると、そこからまた新しいものが生まれます。
同じ環境では同じものをつくり続けることしかできませんが、それでは変化の激しい市場から取り残されかねません。
異文化や多様性を受け入れることでイノベーションが生まれるメリットがあります。
職場が活性化し、チームワークが強固になると、2つ目の「生産性向上」も期待できます。
外国人材が入ると、初めのうちは日本人社員よりも手間がかかるかもしれませんが、うまくなじめれば、会議などでこれまでにない違った角度から意見が出てくるなど、相乗効果も生まれるでしょう。
3つ目の好影響は、「グローバル化の推進と意識醸成」です。
グローバル化の進展によって、中小企業の海外進出も珍しくなってきました。
今後は海外のお客様とのやり取りが今以上に頻繁になっていくことは明らかです。
しかし、まだその変化を見ようとせず、外国人材の受入れをためらう企業も多いのが現状です。
ですが、その状態ではなかなかグローバル化への理解は進まず、いざ外国人のお客様に対応しなければならないときに戸惑ったり、トラブルが起きたりする可能性があります。
やはり実際に受け入れることで、本当の意味でグローバル化の理解ができてくるのです。
少子高齢化により、日本の市場が縮小していく中で、外国人と一緒に働いた経験があるということは、個人としても企業としても大きな財産となります。
多様性への理解と多文化適応力を身につけている個人や企業は、どんな変化にも耐えうるでしょう。
経営者だけでなく、実際に働く現場の日本人社員にこそ、この力は必要です。
外国人材とともに働くことで、視野の広さや、許容力、自己受容力、感情コントロールなど、さまざまな能力を高められるのです。
人は自分と同質の人に囲まれていると、気づく力や変化に対応する力が養えません。
逆に、自分とは違う文化的背景を持つ人を目の当たりにすると、免疫力も高まります。
企業にとっても、個人にとっても、外国人材受け入れが生き残りに対する大きなリスクヘッジになるという視点は必ず持っておきべきです。
外国人材を育てるポイント
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|「背中を見ても育たない」外国人材を育てるポイント
日本では、先輩や上司の「背中を見て育つ」という風土が根付いていますが、外国人材にその文化はありません。
はっきり言わずに「見ればわかるでしょう」と言われても、ローコンテクスト文化で育った人材は理解できないのです。
それは外国人の力不足ではなく、受け入れ側の問題と考えましょう。
「言わなくてもわかるだろう」と高をくくっていると、確実にトラブルが起こります。
外国人材に対しては、「ストレートに言う」ことが何よりも大切です。
こんな実例があります。
日本人の上司が、外国人材に対して、日本人社員と同じように励ましの言葉でモチベーションを上げようと、「頑張ってるね!」と繰り返し声をかけていました。
しかし人事評価では、業績の貢献度などを鑑みて前期より低い評価をつけました。
それを外国人材に伝えたところ、「いつも褒めてくださっているのにどうして評価が低いんですか?」と、驚き悲しむような反応・・・。
これは、マネジメント側の責任です。
この社員は、上司の「頑張ってるね!」という言葉をそのまま評価として受け取っています。
きちんと業績など評価のポイントをフィードバックして、改善すべき点を指摘しないと外国人材には伝わらないのです。
「ストレートに言うと、ショックを受けて辞めてしまうのではないか?という不安は持たなくても大丈夫です。
外国人材の場合、「ストレートに言われずに低評価をつけられる」という、期待とのギャップがあるほうがショックを受けます。
彼らは覚悟を決めて日本で働いているので、むしろストレートに伝えるほうが彼らのためになるのです。
一方で、外国人留学生がアルバイトをしていた居酒屋で、いわゆる”頑固おやじ”に叩き上げられたという例もあります。
日本語で毎回怒鳴られ続けて、日本人アルバイトが辞めていく中でも、その学生は辞めずにやり通しました。
”頑固おやじ”の店主が怒鳴る日本語を、彼がどれだけ理解できていたのかはわかりません。
しかし、なぜ辞めずに続けられたのでしょうか。
それは、店主がしていたのが、「マネジメント」ではなく、「コミュニケーション」だったからです。
本当にその人のことを想って叱り続け、それが外国人材にも伝わったのです。
実際にこうした場面を経験した外国人材が口にするのは、「すごい勢いで叱られて、何を言ってるのかわからない。でもこの人が自分のことを思って言ってくれているのはよくわかる」ということ。
自分を育てようとしている、親のような愛情を感じられれば頑張れるのです。
相手の熱意を感じる力は、外国人材も日本人も同様です。
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