外国人労働者との文化の違いを認める、楽しむ
こんにちは。
外国人人材紹介サービス
(株)TOHOWORKの和田です。
今日から8月に入りました。
暑さもピークを迎えているようですので、熱中症予防をしっかり行ってくださいね。
そして、いよいよ特定技能の採用も本格的に動き出してきているようです。
特定技能の登録支援機関としても許可を取得済みですので、ご相談やご質問だけでもお問い合わせください。
|日本人を上回る、外国人材に秘められたパワー
外国人材を職場に受け入れるきっかけは、企業の規模や職場環境、業種・職種によってさまざまです。
単純な人手不足もあれば、市場や外部環境の変化により、外国人特有の能力を必要としている場合もあります。
近年は、外国人労働者、特にアジア圏からの労働者が大勢日本国内で活躍し始めています。
2016年から外国人専門の人材派遣会社を経営するO氏は、外国人材に大きな可能性を感じたことから事業を立ち上げました。
そのきっかけは、前職で中国国内でのアイスクリーム販売店舗のスタッフ採用・育成に取り組んでいた時の出来事でした。
当初、O氏自身が抱いていたのは、中国人スタッフに対するネガティブなイメージです。
「継続的に働かないんじゃないか」
「笑顔で接客しないんじゃないか」
「物品管理がずさんなんじゃないか?」・・・
こうした印象を持ちながら、日本式のマネジメントでスタッフを管理しようとしました。
日本式のマネジメントとは、「報・連・相を怠らない」「相手の言外にある意図までをくみ取って仕事をする」など、日本では「当たり前」とされている行動を求めることです。
しかし、スタッフたちは、O氏の思い通りには動きませんでした。
たとえば「アイスクリームが入っているショーケースのガラスを拭いてください」と指示を出します。
その指示には、衛生面での雑菌予防や、中のアイスクリームがきれいに見えるようにするためといった意図があります。
その意図を込めて指示を出したところ、中国人のスタッフは、とてもきれいとは言えない雑巾でガラスを拭き始めました。
その態度も、「拭けばいいんでしょ」と言わんばかりに、ガラスの表面をさっとなでるように拭くだけ。
見かねて「なんできれいな布で拭かないんだ」と詰め寄ると、「『拭け』と言われたから拭いたのに何で怒られなきゃいけないんですか」という納得のいかない表情のスタッフ・・・・。
「言っているのに聞く耳を持たない」「仕事へのモチベーションが低い」。
このように感じてO氏がマネジメント方法に困り果てていたころ、現地の管理者として中国国籍の社員を採用し、同じスタッフたちのマネジメントを一任しました。
すると、みるみるうちにスタッフの行動は改善されました。
聞く耳を持たないと思っていたスタッフが、その意図を理解して仕事をするようになり、モチベーションが低いと思っていたスタッフが、前向きに店舗のために働くようになったのです。
それだけではなく、いわゆる日本的な「おもてなし」を意識した接客にも興味を持つようになっていきました。
この変化をもたらしたものは何でしょうか。
それは「中国人の思考に合ったマネジメント」でした。
このケースで言えば、スタッフたちは「ガラスを拭く」という行為に込められた意図が分からなかったために、指示に対して雑な行動を取りました。
それに対し、中国人管理者が行ったマネジメントは、「なぜ」拭くのか、「何を使って」拭くのか、「どのような手順で」拭くのか、行動を細かく規定するというもの。
規定することにより、理由や手順が明確に理解できたとたん、スタッフたちの行動が激変しました。
口酸っぱく指示しなくても、店舗の売上アップに向けたアイデアを出し合い、実践できるまでに成長しました。
マネジメントのやり方を変えるだけで、見違えるほどいきいきと働くようになっていました。
このマネジメントを行ったスタッフは、元日系航空会社のキャビンアテンダントで、日本と中国のマネジメントの違いを理解していました。
つまり、O氏は中国人スタッフに対しての指示の出し方やモチベーションの上げ方を理解できていなかったのです。
O氏は、外国人材のことを理解しようとせず、日本式のやり方を押し付けていた自分の行動を反省し、マネジメントしながらともに働いていくためには、まず「彼らの思考を否定せず、理解する」ことが大切であると学びました。
そして、彼らの変貌ぶりを目の当たりにし、こうも感じていました。
「スイッチが入った彼らの積極性やパワーは、日本の労働者を大きく上回る。彼らのような外国人材が日本に活力を与えるのではないか」。
そのポテンシャルと可能性に魅了され、O氏は外国人材の派遣事業を始めたのです。
外国人材には、彼ら自身の成長だけでなく、「受け入れた企業さえも成長させ、飛躍させられる」可能性が秘められています。
その可能性を引き出すための第一歩は、外国人材それぞれの思考を理解すること。
新規の外国人受入れや、受け入れたスタッフのマネジメントは、「違い」を理解することから始まります。
「外国人」と「日本人」の双方がいきいきと活躍する日本社会
|たくさんの「難しい」「困った」「どうすれば良いのだろう」が日本中で
2015年2月、中国のお正月にあたる春節時、来日した中国人観光客が高額商品から日用品まで大量に購入する風景がさまざまなメディアで取り上げられ、「爆買い」という言葉が誕生しました。
その頃から、英語や中国語が苦手な日本人に代わって、爆買いを支える外国人通訳の姿がいろいろな商業施設で目立つようになりました。
このような状況の中、2020年の東京オリンピックや2025年の大阪万博に向けて、ボランティア活動の増加や各企業のインバウンド需要に対する対策はさらに加速し、外国人観光客にとって便利で魅力のある日本を作り出そうと国を挙げて取り組んでいます。
時を同じくして、少子高齢化や日本の労働人口不足が深刻化し、ホテルなどの宿泊施設、コンビニエンスストア、飲食店、工場、農家などで外国人労働者の受入れが盛んになり、2019年4月には「出入国管理法(以下、入管法)」が改正されることとなりました。
建設、農業、宿泊、介護など14の業種で新たに「特定技能」として外国人の在留資格が認められるようになり、日本における外国人労働者の人口は今後ますます増加することは明らかです。
2010年に861万人だった訪日外国人数は、2018年には3119万人へと急増しています。
また、留学生のパートタイマーを含めた外国人労働者数は同期間に65万人から146万人となって、「改正入管法」で増加する人数を加えると、遠からず日本は約200万人の外国人が働く国となります。
平成から令和になり、日本は身近に多くの異文化が混在する「内なる国際化」に向けて大きく歩みを進めていくことになります。
今まで「グローバル人材」とは、日本を基点として海外で活躍する人材を指してきました。
「内なる国際化」は「グローバル人材」を送り出す側から受け入れる側への180度の転換です。
「阿吽の呼吸」「以心伝心」「言わずもがな」・・・、職場で当然のこととして認識されていたことが、日本でのみ通用していたことだと日々気付くことになるのです。
この変化に急速に取り組まなければならないと理解していても、現状から一歩踏み出せずにいる日本企業の人事担当者、外国人と一緒に働く現場のリーダー、経営層の方々に読んでいただければ思っています。
「外国人材を採用したいけれど、難しそうだな」
「外国人材って、労務管理が難しそうだけれど、大丈夫かな」
「すでに外国人材と一緒に働いているけれど、コミュニケーションをとるのが難しい」
「日本人社員と外国人材の考え方の違いってなんだろう」
「外国人材のミスを注意したら翌日からもう出勤しなくなってしまった。どうすれば良かったのだろう・・・」
たくさんの「難しい」「困った」「どうすれば良いのだろう」が日本で溢れかえっている中で、弊社のクライアント企業は、外国人雇用はもとより、雇用後の育成においても成功をおさめ「外国人と日本人が協働する企業」として、外国人にとっても日本人にとっても働きやすい企業というイメージを確立しています。
そんな「外国人と日本人が協働する企業」も、最初からすべて順風満帆であったわけではありません。
さまざまな失敗や苦労と努力を重ね、更なる進化を続けています。
私のコラムを読んでいただいて、
「外国人材を採用してみたい!」
「なんだ、外国人と協働することは、そんなに難しいことじゃないな」
「外国人材とのコミュニケーションはこうすればいいんだ」
「なるほど、国民性が違うとこんな発想になるのか」
「今度、外国人の部下を指導するときは、こういうふうに言ってみよう」
というふうな、新たな気付きや発見をし、外国人と日本人が協働する企業が増える一助になればと願っています。
また、外国人材を受け入れる側だけではなく、これから日本の企業に就職したいと考えている留学生の皆さんにも読んでもらいたいと思っています。
日本で就職活動に勤しむ留学生にとって日本語の学習と同じくらい、「日本の会社文化」や「日本人とのコミュニケーション」を理解し、日本で働くことの魅力を再認識することは重要です。
やっとの思いで日本の企業に就職できた多くの留学生が、
「日本語は得意なのにそれだけでは仕事がうまくいかない」
「自分たちと育った文化が違う日本人は何を考えているのかわからないので、コミュニケーションがとりづらい」
「日本の企業ではどんな人が評価されるのかわからないので将来のビジョンが描けない」
などひとりで思い悩み、憧れていた日本を離れ、最終的に帰国という選択肢を取らざるを得ないという事態が発生しています。
親元を離れ、異国の地である日本で必死の努力の末に、日本語を習得して就職したにも関わらず、その努力が日本の企業で報われないことは非常に残念なことだと思っています。
これから日本企業への就職を考えている留学生の皆さんにも日本で就職するにあたって日本語以外に大切なことや、知っておかなければならないことを理解し、これからの活動に役立ててほしいです。
外国人の労働保険・社会保険(ケーススタディ③)
こんにちは。
外国人人材紹介サービス
(株)TOHOWORKの和田です。
昨日も地元の日本語ボランティア教室に行ってきました。
色々な国籍の方との交流は楽しいものですね。
特定技能の雇用における支援計画の中にも日本語教育の提供というものがありましたね。
受入れ企業内で定期的に日本語を教えてあげるのでもいいですし、地域のボランティアを紹介してあげるのでもいいです。
日本に来て不自由なことの一つは言葉だと思います。
その日本語を一日でも早く覚えてもらえれば日本の生活が少しは楽しくなるのではないかと考えています。
さて、それでは今日のテーマです。
今日は「社会保険の加入」についてご紹介していきたいと思います。
|CASE3 在留資格申請における社会保険への加入
Q.外国人従業員の採用時に行う在留申請において、入国管理局が社会保険への加入状況をチェックしていると聞きました。
雇用する企業が社会保険等に加入していない場合は、外国人従業員への在留資格は許可されないのでしょうか?
A.確かに、法務省が平成20年3月に発表した「在留資格の変更、在留期間の更新許可のガイドライン」によれば、「社会保険への加入の促進を図るため、平成22(2010)年4月1日から申請時に窓口において保険証の提示を求めることとしています」と記されています。
しかし、別記で「保険証を提示できないことで在留資格の変更又は在留期間の更新を不許可とすることはありません」との記載があります。
勤務先の社会保険への加入状況は、外国人従業員にとってはどうすることもできない事情であり、それだけが理由で不許可となることは考えにくいといえます。
しかし、雇用企業に「保険証を提示できない理由書を提出してほしい」等の要請が出ることは十分に考えられます。
コンプライアンスが重視される現在においては、このような状態がいつまでも続くとは考えにくく、雇用企業においては速やかに法令に適した環境を整えなくてはなりません。
外国人の労働保険・社会保険(ケーススタディ②)
こんにちは。
外国人人材紹介サービス
(株)TOHOWORKの和田です。
先週末は大阪に戻り姪っ子2人のお宮参りに行ってきました。
お天気はよかったのですが、かなり蒸し暑い中のお宮参りとなりました。
このお宮参りという行事も日本伝統のもので外国にはない行事かもしれませんね。
とは言え、日本人でない者が本殿に入ってご祈祷をしてもらう機会を持つことは難しいかもしれません。
巷には外国人を至る所で見る機会が増えています。
今後は日本の文化や伝統などにも触れる機会が増えて広まってくれるともっと日本を知ってもらえるかもしれませんね。
さて、それでは今日のテーマです。
今日は「海外出張先でのケガ」についてご紹介していきたいと思います。
|CASE2 外国人従業員が海外出張先で怪我をした
Q.弊社は工場機械を扱う専門商社で、主にイタリアから食品関連の機械を輸入しています
弊社に勤務する外国人技術者が視察でイタリアに行った際、業務外で教会の階段から転落し、足を打撲してしまいました。
幸い怪我自体はたいしたことがなかったのですが、現地の病院での検査等で30万円程度の治療費を支払いました。
このような場合、日本の雇用企業としてはどのような手続きをとればよいのでしょうか?
A.勤務中の海外での療養費については、現地でその全額を支払い、日本に帰国後に海外療養費の請求を行い、医療費の払戻しを受けることになります。
この場合、雇用企業が協会けんぽに加入しているか、あるいは健康保険組合に加入しているかによって手続が異なります。
協会けんぽの場合、支給対象となるのは日本国内で診療を受けた場合に健康保険の適用が受けられる治療に限られ、はじめから治療目的で海外へ渡航した場合は支給対象外となります。
また、支給金額においては、日本国内の医療機関等で、同じ傷病を治療した場合にかかる治療費を基準に計算した額(実際に海外で支払った額の方が低いときはその額)から自己負担相当額を差し引いた額が支給されます。
なお、海外で医療費の支払いをした日の翌日から数えて2年を経過すると、時効により申請できなくなります。
一方、健康保険組合の場合には、各組合によりその扱いが異なります。
通常は協会けんぽと類似した扱いとなることが多いのですが、詳細は加入する健康保険組合にご確認ください。
外国人の労働保険・社会保険(ケーススタディ①)
こんにちは。
外国人人材紹介サービス
(株)TOHOWORKの和田です。
今日も朝から暑いですね。
最近はエアコンをつけていないと寝苦しくなってきました。
ようやく、夏らしい夏が到来しましたね。
明日は墨田川の花火大会です。
少々天気の方が気になりますが、隅田川の花火大会はこれまでも多少の雨でも決行していたそうなので今年も予定通りあるかもしれませんね。
恐らく、外国人の見物客も大勢お越しになると思います。
「花火」は日本でいうところの夏の風物詩の一つですから、暑い日が続きますが夏を楽しみたいと思います。
さて、それでは今日のテーマです。
今日のテーマは「社会保険の加入」についてです。
|CASE1 外国人従業員が社会保険への加入を拒む
Q.弊社のベトナム子会社で採用したベトナム人エンジニアが日本で勤務することとなりましたが、日本に永住するつもりはなく加入しても意味はないと日本の社会保険への加入を拒んでいます。
どのように対処したらよいのでしょうか?
A.ベトナムとは社会保障協定が締結されていないため、社会保険への加入はすべての雇用企業に課せられた義務であり、個人が選択することはできないと説得し、納得してもらうしかありません。
その場合、年金の支払途中で帰国した際には年金脱退一時金制度があると伝えると、理解されやすくなります。
社会保険への加入に納得しないのであれば、そもそも日本での勤務ができない旨を伝え、日本の社会制度等を理解してもらうことが重要です。
|まとめ
日本に就労に訪れる、特に東南アジアの労働者からすると日本の保険制度は少々理解しがたい部分があるかもしれません。
弊社へのお問い合わせやベトナム人とお話をしているときによく聞かれるのは「どうして日本の税金は高いんですか」というものです。
消費税は仕方がないにしても住民税、所得税、国民健康保険、年金保険など勉強が目的の留学生にかなりの負担額を徴収しています。
そして、今までそれらの税金を納めていなかった外国人の在留資格の更新をできなくする動きがみられるようになりました。
特に住民税と所得税、仕事をしているのであれば社会保険などをしっかりと納めていないと在留資格の更新も不可になりますので、
社会保険に加入したくないと言われた場合には、在留資格の更新ができなくなりますよ、というのも納得してもらえる一つの材料になるかもしれませんね。
日本の法律で定められたルールですから、まずは話し合って何度も説明をしていくのがいいと思います。
外国人雇用における人事労務(ケーススタディ③)
こんにちは。
外国人人材紹介サービス
(株)TOHOWORKの和田です。
昨日、第1回「助成金を活用したベトナム人材採用セミナー」が無事終了いたしました。
いずれの企業様も助成金のご活用をされたことがないということで大変興味を持っていただけたご様子でした。
決してはばらまきのためのお金ではありませんが、申請すればもらえていたというお金はたくさんあるものなのかもしれませんね。
また、私がご紹介させていただいた外国人採用についてのご質問では「特定技能」のご質問が圧倒的に多かったですね。
やはり特定技能にご関心を持たれている方というのはたくさんいるんだということを実感いたしました。
今後も第2回、第3回と開催を予定していますので、ぜひご参加ください。
また、日時などは決まり次第、こちらで告知いたします。
さて、それでは今日のテーマです。
今日のテーマは外国人の「退職率」についてご紹介していきたいと思います。
|CASE3 外国人従業員の退職率が高い
Q.弊社は製造業を営んでおり、海外進出するにあたり、現地での責任者を育てるために中途採用で数人の外国人従業員を採用しました。
ところが、半年ほどで次々と退職してしまい、採用しては退職される状態を繰り返しています。
当然、外国人従業員は成長する前に退職するため、採算も合わずプロジェクトも進みません。
どのようにしたらよいのでしょうか?
A.外国人従業員は「ドライで、給与が高い職種があれば、義理も人情もなくすぐに転職する」とよく言われますが、そのようなタイプは、実際にはごく少数です。
多くの外国人従業員は、仕事に対してやりがいや充実感、自己実現などの願望を抱いており、給与額のみで仕事を判断することはごく稀です。
貴社で働く外国人従業員が企業に求めていることは何でしょうか。
もし明確に答えられないようであれば、一度外国人従業員とじっくりと話し合う機会を設けることも有益ではないでしょうか。
いずれにせよ、従業員が望むものを明確に捉え、企業の進むべき方向性や求められる人物像、この企業で働くことにより得られる成長などを明確に示すことが大切です。
|まとめ
企業様に人材をご紹介するにあたって求職者の方と必ず面談を行っています。
その中で退職理由を伺うようにしているのですが、給与に不満があるからという回答は10人いれば1人か2人ほどです。
大半の外国人の転職理由はキャリアアップが望めないことや自身の専門性と違う仕事をさせられているといった内容となっています。
入社前にしっかりと業務内容の確認をしなかった外国人本人にも非はあると思いますが、やはり雇用先である企業様も再度、会社の方針や方向性と当該外国人労働者の考えていることが合致しているかを定期的に確認することが重要だと思います。
外国人はわがままだとか、忍耐が足りないとか言われることもありますが、まずはしっかりと話し合いの場を作ってみてはいかがでしょうか。
早期退職は会社にとっても時間とコストの無駄になります。
だからこそ、一人ひとりしっかりと向き合ってできるだけ長く働いてもらえるための解決策を一緒に見つけていく必要があると思います。
外国人雇用における人事労務(ケーススタディ②)
こんにちは。
外国人人材紹介サービス
(株)TOHOWORKの和田です。
昨日は久しぶりに家の近くで行われているボランティアの日本語教室に参加してきました。
中国、台湾、インド、メキシコ、ベトナムと様々な国籍の方が参加されていました。
私にとっても日常の中で様々な国の文化や習慣、思想などを学べるいい機会だと考えています。
毎週月曜日の夜に行われるので来週も参加したいと思います。
参加といえば、いよいよ明日となりました。
「助成金を活用したベトナム人材採用セミナー」が明日の14時に渋谷で開催されます。
お申込みは本日までとなっておりますので、ご関心がございましたらお急ぎの上お申込みください。
参加費は無料です。
参加方法はこちらの「お問い合わせ」より社名、参加される方のお名前、参加人数等をご記入のうえ、ご送信ください。
さて、それでは今日のテーマです。
今日のテーマも人事に関するもので「給与の比較」についてご紹介していきたいと思います。
|CASE2 同僚の給与額を詮索する
Q.弊社で雇用するアジア系外国人従業員が、昼休みなどに同僚の給料額を聞いて回っているようです。
別に給与制度等で不公平があるわけではないのですが、聞かれた日本人従業員が戸惑うケースがあるようです。
どのように対処したらよいのでしょうか?
A.アジアの一部の国では、天気の話題と同じような感覚で給与額の話題を持ち出す習慣があるようです。
おそらく、その外国人従業員は悪気や意図があって聞いているわけではなく、単なるコミュニケーションの一環として話しているだけだと思われます。
何かの機会があれば、日本では、よほど親しい間柄でなければそのような話題には触れないことを示してあげた方がよいでしょう。
また、評価制度や賃金形態に少しでも不明確な部分がある場合には、非常に困ることになります。
なぜ自分がこの金額なのかといった質問に対しては、いつでも明確な根拠をもって答えられる制度を設けておくことが必要です。
|まとめ
時に外国人は日本人ではまず話題にしないようなことをサラッと聞いてきます。
日本人は特にプライベートなことをあまり親しくない人などには話さないですよね。
ですが、外国人はそのプライベートなことほど挨拶とばかりに聞いてきます。
家族構成、彼氏・彼女の有無、結婚の有無、子どものことなど、デリケートな内容でもズバズバ聞いてきます。
どうしても話したくないこともあると思います。
その時にははぐらかすような言い方をせずに「すみません、その話はしたくないので聞かないでください」としっかりと相手に伝えるようにすればいいでしょう。
恐らく相手はコミュニケーションを図ろうと話しかけていると思いますので、別の話題に切り替えて話を進めればいいと思います。
外国人雇用における人事労務(ケーススタディ①)
こんにちは。
外国人人材紹介サービス
(株)TOHOWORKの和田です。
先週の土曜日、お世話になっている同業社の社長さんにお誘いいただき足立区の花火大会に行ってきました。
当日は昼一で席の確保をしていただき、まさに特等席で花火を見ることができました。
今まで見た中で一番の迫力と感動を受けた花火大会でした。
同業社ということもあり、参加されていたメンバーも国際色豊かな面々でした。
また、隣のシートにも外国人の団体がチラホラ伺えました。
やはり日本に在住している外国人は増えているんだな、と実感することができました。
いよいよ明後日の水曜日に14時から渋谷にて「助成金を活用したベトナム人材採用セミナー」を開催いたします。
予約は明日までとなります。
外国人雇用や助成金にご興味がございましたら、ぜひご参加ください。
参加費は無料です。
参加方法はこちらの「お問い合わせ」より社名、参加される方のお名前、参加人数等をご記入のうえ、ご送信ください。
さて、今日から「人事労務」をテーマにご紹介していきたいと思います。
外国人雇用に伴い現場でのトラブルだけでなく人事労務でも様々なトラブルが発生します。
ケーススタディを元にどのように対処すればいいのか見ていきましょう。
|CASE1 突然の解雇無効の申出
Q.弊社はシステム開発を行う日本企業です。
アジアでオフショア開発を行うため、現地との連絡役に初の外国人従業員を数名雇用しました。
6ヶ月ほど経過した後、そのうちの1人が弊社の社風が合わないとして転職を申し出てきたため、自己退職として処理しました。
その後は連絡もなかったのですが、1年ほど経過した後に突然、その従業員から解雇を無効とする内容の手紙を受け取りました。
本人からの申出に基づき退職し、1年以上も連絡がなく、いきなりこのような対応をとられたため、非常に困惑しています。
どのように対処したらよいのでしょうか?
A.法律にのっとった毅然とした態度を徹底的に貫くことが重要です。
在日外国人のコミュニティは想像以上に狭く、日本人の常識では考えられてないような根も葉もないうわさ話が本当のことのように話されていることがよくあります。
その中には当然、日本企業での就職や解雇問題なども含まれており、「日本企業を退職後に、手紙で訴えたら大金をもらった人間がいるらしい」という情報を聞きつけ、自分もと考える人がいても不思議ではありません。
このような場合、「あなたのケースは該当しない」と相手が納得できれば急速に静まることが多く、状況に応じては労働基準監督署やハローワーク等の公共機関で相談を受けさせた方がよいこともあります。
いずれにせよ、雇用企業が毅然とした態度をとることが重要です。
|まとめ
日本に住む外国人の常套文句の一つに「友達はできた」というのがあります。
入社前の在留資格の取得においても同じ学校を出ているから自分も友達と同じような職種なら取得可能だと主張される方は非常に多いです。
今はSNSなどネット上でたくさんの情報が出回っています。
それを見て自分も同じようなことが可能だと思われるようです。
その場合でも一人ひとり状況が違うので同じような対処はできないと納得いくまでしっかりと説明してあげることが重要です。
曖昧な返答や分からないといった回答をしてしまうと相手もなかなか引き下がろうとはしませんので、
無理なものは無理だというった態度で対応することをおススメします。
総合商社(インタビュー)
こんにちは。
外国人人材紹介サービス
(株)TOHOWORKの和田です。
昨日はあるIT企業にご訪問をさせていただきました。
アウトソーシング事業を展開されている会社様で今後は外国人の採用も視野に入れていくとのことでした。
その会社では外国人にも日本人と全く同じ条件で入社をしてもらえる人材をお探しとのことでした。
簡単に言えば、日本語能力が高く、実務経験があって、生涯同会社で勤めてもらえる人材を求められていました。
最近はIT企業様からのお問い合わせも増えてきてはいるものの求められる条件が高く非常にマッチングが難しいのが現状です。
日本国内にいるITの求職者の多くは日本語能力はN2以上ですが、実務経験が殆どない方が多いです。
国外にいるIT求職者の場合は実務経験はそれなりにある人はいますが、日本語能力が低い方が殆どです。
また、実務経験がそれなりにあって日本語はできないが英語での会話ができるといった人材も国外にはいます。
ただし、いずれもIT業界の給料は国外でも高くベトナムであっても23万円以上であければまず日本には来てくれないのが現状です。
また、生涯同じ会社で勤めてもらいたいというニーズは外国人の場合には大変難しいかもしれません。
長くても5年~10年ほどであとは母国へ帰ったり、キャリアアップのため転職したりいったケースが多いと予想されるからです。
そういったご質問を含め、来週24日(水)14時に渋谷で「助成金を活用したベトナム人材採用セミナー」を開催いたしますので
直接お話をさせていただくことも可能でございます。
ご関心のある方はぜひご参加のほどよろしくお願いいたします。
参加費は無料です。
お申込み方法はこちらの「お問い合わせ」より社名、参加される方のお名前、参加人数等をご記入のうえ、ご送信ください。
さて、今日は総合商社でお伺いした話を元にご紹介していきます。
【総合商社A社】(従業員数4300人)
・創業して1世紀以上にわたる歴史を誇り、世界数十か国に拠点を持つ日本を代表する商社である
・近年の傾向として、日本の大学で学ぶ外国人留学生の採用を拡大している
・外国文化に基盤を有する思考や感受性を兼ね備えた外国人の雇用は必然であるとし、現在日本国内のみならず世界ベースで人材戦略を推進している
|CASE1 グローバル視点での人材採用
Q.外国人を採用するにあたり、どのような取組みを行っているのでしょうか?
A.世界経済は驚異的なスピードで変化しており、まさに「激動の時代」の真っ只中にあると思いますが、弊社としては、今後も真のグローバル企業として着実に成長していくために、優秀な外国人を採用することは極めて重要だと考えています。
そのため、日本国内に限らず世界各地で優秀な人材をいかに採用するかという、グローバルな視点での人材採用が非常に重要な施策の1つと捉えています。
現在、本社に在籍する従業員の数は4300人を超えていますが、そのうち外国人従業員の数は極端に多くはないものの、それでも90人にのぼっています。
弊社は総合商社として日本各地はもとより世界各国にもオフィスがありますから、その求める人材は単に高学歴であることや高い能力があるといったことではなく、グローバルな視点で多様な価値観を持ち、国際感覚に富んだ人材であることが必要です。
採用形態も通常の正社員の雇用形態にこだわらず、必要に応じて嘱託社員とするなど、採用の幅を広げています。
また、企業が掲げる経営方針と同じベクトルで人材戦略を進めることが、企業が成長していくうえで何よりも大切と考えています。
今日の成熟した日本国内のマーケットにおいては、これまでのように収益の増加は見込めませんし、今後はますます海外の比重が高まることはいうまでもないと思いますが、そうした中、他社では、海外からの留学生を新卒採用として採用枠を設定し、積極的に採用を進めている企業もあるようです。
弊社もダイバーシティは重要と認識しており、いろいろな施策を推進していますが、採用に関しては、ただ単に外国人の採用枠を設定して人材を確保するということはしていません。
ある程度の目安は設定していますが、あくまで年齢や性別、さらには人種、国籍にかかわらずグローバルに優秀な人材を求めた結果、一定の外国人が毎年採用されているという状況です。
弊社のエントリーシートに国籍を記載する欄は設けておりませんから、場合によっては、採用するまでどこの国籍の方かわからないケースもあります。
なお、より多くの外国人学生も応募しやすいように、入社(筆記)試験については、日本語と英語のどちらの言語でも受験できるように配慮しています。
|CASE2 日本人従業員と同等の処遇
Q.外国人の処遇については、どのように考えているのでしょうか?
A.外国人従業員の処遇について、日本人従業員との比較において特段配慮している点はありません。
宗教上の配慮や言語に対するサポートなどはしていますが、あくまでもグローバル視点を持ち活躍できる人材として採用していますので、日本人と外国人との間で処遇格差を設けるべきではないと考えています。
人材マネジメントは組織の利益を最大化するためには必要不可欠なことですが、同時に商社のビジネスモデルはある種独特の業態ですから、世界中に眠っているビジネスの種を求めて日夜活動しています。
そのためには、国籍にとらわれずに多様な価値観を持った優秀な人材を活用することが必要となりますので、外国人だから特別な処遇をしなければならないということではないのです。
もちろん、外国人は日本人とは異なる環境や文化で育ってきていますので、そこからくる違いはあります。
休暇のとり方を例にすると、日本人の場合はあまり長い休暇を申請してくることはありませんが、家族とのコミュニケーションを大事にする傾向が強い外国人従業員は、比較的長期の休暇を希望します。
計画的に業務を行い、組織メンバー間でコミュニケーションをとりながらスケジュールを調整していれば現場でのトラブルもありませんし、ワークライフバランスもとれ、かえって効果的な仕事が可能です。
そういった意味においては、日本人はまだまだワークライフバランスに対する意識が低いといえると思います。
外国人従業員に対してのみ、そうした長期休暇とりやすい環境を整えているわけではありませんが、広い意味においては、結果的に外国人従業員への処遇になっているのかもしれません。
|CASE3 機会の均等が重要
Q.外国人の評価方法や人材育成についてはどのような点を重視しているのでしょうか?
A.私たちが考える評価や人材育成の目的は、基本的な施策を実施しながら世界で収益を生み出せるグローバル企業を目指すことです。
評価において最も重要なのは、個々に与えられた職務の役割やその個人の能力に応じた「公正な評価」だと考えています。
外国人従業員に限りませんが、従業員は公正な評価を常に望んでいます。
その公正さが従業員のモチベーションに大きな影響を与えることを理解しなければなりません。
従業員は単に高い給与を望んでいるわけではなく、その仕事のやりがいやスキルアップ、またグローバル企業で働くことによる自らの成長を強く望んでいます。
自在育成に関しては、個人個人がキャリアを形成していく過程において、その機会を平等に与えていくことが大切だと考えています。
上長との日頃からのコミュニケーションで、今後伸ばしていきたいスキルや新たに得たいスキルなどを確認し、また自己申告制度によって申告された希望を最大限に考慮します。
それぞれが目指すキャリアプランは異なり、すべての社員に希望通りのキャリアを提供することはできませんが、せめてそのチャンスは平等である必要があると考えています。
また、現在弊社は東京を本部とし、世界の主要都市に世界人材・開発センターを設置してグローバルな人材戦略の体制を確保しています。
人材の採用と育成をグローバルベースで推進することで、本社については経営人材の強化と高度化、さらには多様化を目指してさらなるグローバル化を推進しています。
日本以外の地域では、その地域の支店長や幹部クラスのトップを含めたシニアマネジメント層において、人材の現地化や多様化に取り組んでいます。
|CASE4 公正かつ公平な評価が最大のポイント
Q.外国人の処遇や活用で、ポイントとなるものは何ですか?
A.弊社の採用活動は、新卒採用、キャリア採用、グローバルなグループ採用とありますので、様々な国籍や人種、また当然に男女の性別の違いがありますが、公正かつ公平に処遇し、その者の有する能力を最大限引き出し、そしてまた公正かつ公平に評価することで各人のモチベーションを高めることが人材活用の最大のポイントではないでしょうか。
人材を確保し、育成してその定着を図ることが、企業が活動していく上でとても重要であるということは、企業の大きさにかかわらず同じだと思います。
また、様々な国籍の従業員がいますので、宗教的な信条、文化、人権などを尊重するとともに、何よりも価値観を尊重することが必要なのではないかと考えています。
私たちは、企業組織の一員として自分たちの利益だけを考えるのではなく、消費者にとっても利益になること、同時に社会にとっても役立つことを考えなければなりません。
このことは創業以来、企業理念として私たちに根付いています。
世界には様々な国や文化がありますが、ビジネスを行う上で根本的に大切なことは変わらないと思います。
私たちは国籍も人種も性別も年齢も関係ない、自由に活躍できる組織風土を維持していきたいと思っています。
貿易会社(インタビュー)
こんにちは。
外国人人材紹介サービス
(株)TOHOWORKの和田です。
介護施設さんにとっては少し朗報なお話があります。
現在、日本で深刻な人手不足の業界の一つが介護業界です。
その理由の一つとして「介護」の在留資格の取得が他のものと比べてハードルが高いことが挙げられます。
また、来年以降、介護の専門学校に入学される方は今年入学された方よりも更に難しくなることが予想されます。
それは国家資格である介護福祉士の資格を専門生である2年間のうちに取らなければならなくなるからです。
日本人でも決して合格率が高くないと言われている試験です。
これにパスするのは至難の業だと思われます。
では、何が朗報かと言いますと、これまで私も介護の技能実習生はさほど日本には入ってきていないと思っておりまして、
クライアント様にもあまりアテンドができていませんでした。
しかし、昨日訪問させていただいた監理組合事業もされている方のお話では、もうたくさんの技能実習生が入国、入社をしているという情報をつかむことができました。
ベトナムに限っては介護の技能実習生を送り出すことができる機関が13機関しかなく、私も探し続けていました。
昨日お伺いしたところを通してですと介護の技能実習生の受け入れがスムーズにできる可能性が高いです。
もし、人手が足りず困っている介護施設の方がおりましたら、まずは弊社にお問い合わせください。
また、来週の24日(水)14時に渋谷で「助成金を活用したベトナム人材採用セミナー」を開催いたします。
こちらにご参加いただければ直接ご相談やご質問にも応じることができますのでご検討いただければと思います。
参加費は無料です。
参加方法はこちらの「お問い合わせ」より社名、参加される方のお名前、参加人数等をご記入のうえ、ご送信ください。
さて、今日は外国人を採用されているある貿易会社の方にお話を伺ったときのことをご紹介したいと思います。
【貿易会社C社】(従業員数12人)
・日本人従業員数6人、中国を中心とする外国籍の従業員数6人の構成で、外国人従業員の割合が50%である
・2005年に中国に現地子会社を設立し、需要はあるが絶対的な供給量が少ない商品に的を絞り、業界内での地位を確立している
・業務内容が輸出入業ということもあり、2か国語以上の言語を話せるスキルが必須であるが、中小企業にとって日本国内でこのような人材の獲得は困難であったため、海外での直接採用にシフトした
・すでにアジアを中心に数十か国の顧客を抱えるこの企業は、グローバルな視点を持ち合わせ、かつ対企業との高い折衝能力を持つ人材を渇望している
|CASE1 優秀な人材獲得が目的
Q.外国人の中でも、中国や韓国の大学卒業生が多いのはなぜでしょうか?
A.弊社では、半導体や電池部品などに使われる希少価値の高い電子材料を中心に取り扱っています。
こうした電子材料は、日本国内での産出量は非常に乏しく、その大半を海外からの輸入に頼っています。
こうした電子材料の産出地は、中国、アフリカ諸国やロシアですが、その中でも中国は、アメリカや日本との貿易量がここ近年増加の一途をたどっており、日系企業も多数中国へ進出している中、弊社でも5年ほど前に現地法人を立ち上げることとなりました。
海外との取引業務が中心となるため、言語能力に長けた優秀な人材を日本国内に求めるのは、従業員12人ほどの弊社のような零細企業にとっては非常に困難です。
優秀な日本人の大学生はこぞって大手企業への就職を希望するのが実情です。
また、経験豊富な日本人は中途採用するには、コスト面でなかなか折り合いがつきません。
そうした中、弊社が注目したのが中国や韓国の大学卒業生です。
これらの国の若者は、歴史的摩擦からくる反日感情もあまりなく、日本文化に憧れている人も少なくありません。
大学で日本語を専攻している学生の日本語能力は非常に高く、こちらが感心させられるほどです。
日本人学生と同等の学歴や成績を持ち合わせている学生であっても、給与面などの労働条件でミスマッチすることはあまりありません。
|CASE2 OJTでも能力の差を実感
Q.外国人の入社後にはどのような研修・教育を行っているのでしょうか?
A.入社後の研修は、主に社内のOJTで行っています。
世界の経済動向で大きく左右される弊社の業務内容としては、日々の為替状況や電気機器や輸送関連の株価状況などの情報が欠かせません。
そのため、定期的に日本の経済紙を読ませてその感想をレポート形式で提出してもらっています。
それを上司がチェックし、業務に必要な知識や情報を習得できるように教育しています。
そうした教育や研修を行うことで、短期間のうちに一人前の戦力へ育てています。
外国籍の新入社員にとって、一般の日本人でも敬遠しがちな経済用語が多い経済紙を読むことは大変な苦労かと思いますが、もともととても優秀な彼らは非常に吸収が早く、また努力を惜しみません。
そうした彼らへの研修や教育に要する時間を費用として換算しても、日本人学生の給与水準と比較しても決して高くはありません。
|CASE3 日本人と同等の処遇
Q.外国人の活用や処遇で注意している点はありますか?
A.海外の学生を新卒採用するわけですから、当然十分な経験が身に付いているわけではありません。
かといって研修に多大な時間を費やせるほど零細企業には余裕がありません。
そうなると、彼らの持つ知識や経験以上の業務をこなす必要が出てきます。
専門的知識や経験がないことは百も承知で採用しているわけですから、失敗しても叱らないようにしています。
大事なのは、二度と同じ失敗をしないように、その業務から学びとることです。
失敗してもそれを教訓とし、また難題にぶつかったときは、それを自己の力で解決できるように導くことだと思います。
処遇面では、日本人従業員と不合理な差別をしないことです。
平均年齢が20歳代後半とまだ若い弊社ですから、年齢的な給与面の格差はあまり生じていませんが、勤続年数で言って金額までは上昇します。
こうして一定まで上がった給与は、基本的にはその者の職務能力と成果を中心に評価しています。
日本に興味あるからといった理由だけで日本企業に就職したわけではありませんし、何と言っても本国の一流大学を卒業した彼らですから、日本の事情もよく知っています。
世界的に見て学力が低下傾向にある日本人の若者と異なる処遇を行えば、たちまち彼らのモチベーションを下げてしまうことになるでしょう。
そうなってしまっては、一人ひとりのマンパワーが業績を大きく左右する弊社にとっては、多大な損害です。
もちろん、昇進や昇格も日本人と同様に判断します。
基準も明確なものがあるわけではなく、社長の評価で決定されます。
若い従業員が多いため、大事な商談では必ず社長が付き添いますので、個々の仕事の能力や日々の努力は社長の目にも届き、公平な評価がされていると思います。
もちろん、今後きちんとした評価制度を作成したいと考えています。
|CASE4 日本語の理解と常識の違いに苦労
Q.外国人を雇用して、どのような点に苦労しているのでしょうか?
A.いくら日本語が上手に話せても、聞いたことを解釈することは異なります。
「はい、わかりました」と返事をされればこちらは相手が理解したと思いますが、言ったことがされていない、指示した内容と違う、仕事が中途半端になっている、又は期日が守られていないということはよくあります。
初めは本人の仕事の能力が低いのかと思いましたが、よくよく話を聞いていると、こちらの指示が理解されていなかった、理解が中途半端だったということがあります。
私たち日本人が英語で話しかけられた時に、意味が分からなくても何となく「Yes!」と答えてしまうのと同じです。
彼らも会話の中のセンテンスでわかる単語があると、そこから想像して指示を誤解してしまったり、わからなくても能力が低いと思われたくないと思い、理解したフリをしたりすることがあります。
このため、仕事の指示をした後には、本当に相手が指示を理解しているかを確認するために、外国人従業員に理解したことを復唱してもらうようにしています。
このほか、外国人従業員について「融通がきかない」と思うことがよくあります。
日本人が考える常識は通用しないと考えていたほうがよいでしょう。
1つ仕事を指示すれば、それに関連する仕事を含めてこなすことが、日本ではいわゆる「できる人」と言われますが、そのようなことを外国人従業員に求めることはできません。
ただし、経験豊富な弊社の外国人従業員はバリバリ自ら仕事をこなしますし、受注もとります。
その点では、必ずしも同一視はできません。
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